牙をむく日本財閥<本澤二郎の「日本の風景」(4658)

<武器弾薬の生産・輸出で印太平洋覇権大国へと出航する日本丸>

 安倍晋三と日本会議・統一教会と黒田・日銀のお陰で、財閥は内部留保資金だけでも500兆円を溜め込んだ。この間、投資をやめて自社株買いで経営陣は、毎年数億、数十億円を懐に入れていた。衆院議長の統一教会・原子力ムラの細田博之は「俺と違い過ぎる」とやっかんだほどだ。年収100万円、150万円の貧者は声も出ない!

 しかし、いまや三井・三菱などの戦前からの財閥が「牙をむいた」と筆者はみたい。既成事実による軍事大国へと始動した!安倍や高市らの台湾有事を叫ぶことで「防衛費を2倍」と叫んだ背景には、財閥との共闘が伏線にある。「閣議決定で何でもできる」とは、既に憲法が禁じる集団的自衛権の行使を、安倍と公明党創価学会が強行し、自衛隊を戦場に狩り出す方針が決まっているということだ。戦争する自衛隊は閣議決定だった。

 今回、中国の軍事力と対決する「安保3文書」は、日本国憲法の戦争放棄を「放棄する」何物でもない。戦争国家へと戦前回帰に向けた号砲を高らかに鳴らしたものだ。靖国の戦争神社の国家護持や「神国日本」を再現したい極右は、早くも「一大変革到来」とZ旗を掲げて歓迎している様子が、長州から伝わってきた。

 「戦争に賭ける」靖国・神社本庁・日本会議というだろうか。

 

 このことは武器の弾薬生産輸出大国の日本が変身で、再びアジアの覇権国になるというのであろう。すなわちそれは、中国との対決そのものである。東アジアを火薬庫にする可能性を前提にしている。経済構造も消費生産国から軍事生産経済に切り替えるアメリカ化を意味する。

 

 岸田文雄と安倍は、同一人物だったのだ。森喜朗という清和会「神の国」信者が後押しする萩生田光一の党三役起用にも伏線があった。おそろしい、不気味すぎる統一教会と神社神道・日本会議の清和会安倍側近の萩生田が、岸田の後継にもなるという声も。それに公明党創価学会も、となると、日本のカルト国家を印象付けている。

 

 日本財閥と日本会議・神社本庁の一体化は、戦前の財閥と国家神道の関係を再構築したものである。歴史を知らない誰もが想定できるだろう。

 

<腰抜かした歴史と憲法を知る者たち=孫たちを守れないと悲痛>

 普段は電話すると、聞きもしないことでもしゃべりまくる法律家がいる。もちろん、日本の現状を憂いての救国論である。

 男女平等・差別否定という常識人間として「天皇制」を否定して当然だろうが、憲法の「戦争放棄」については当たり前のように肯定する。歴史認識については、最近山田盟子女史の女性哀史の本などで、一層鋭い指摘をする。大いに参考になるのだが、昨日は違った。話をするのもおっくうなのだ。

 無論、原因は安保3文書なる閣議決定に多くの識者と同様に衝撃を受けていた。「国民の代表である国会、国権の最高機関は無用の長物か」と怒り狂っていたのだ。「腰が抜けてしまったようで、茫然自失のありさま」といって、そそくさと受話器を切った。

 「孫たちを守れない」という悲痛な言葉が印象に残った。

 

<半島・大陸制覇の夢を抱く愚かな極右と旧財閥と宗教財閥>

 帆船・日本丸は、平和憲法が指示している日本の航路である。現実はA級戦犯の亡霊が徘徊する永田町と霞が関では、極秘裏に核兵器開発に執着してきた。その過程で、もんじゅ西村謀殺事件が発生し、今も法廷闘争が繰り広げられている。原子力発電所の燃料のウランからプルトニウムを大量生産してきた。野党の体たらくをよそに国際社会が警戒し、ワシントンでもリベラルな政権が誕生すると、日本の秘密の核兵器開発に監視の目を向けてきた。

 オウム真理教事件からもそのことがくっきりとうかがえる。一部の専門家は知っている。この許されざる秘事を公然化させるのであろうか。

 

 いまは旧財閥に加えて、新たに宗教財閥も参画して「戦争国家」へ向けて走り始めた。統一教会のみならず、公明党創価学会を追いかけてゆくと、第二の国家神道化さえ見えてくる。平和を放棄した創価学会の変身と、宗教財閥の危険な挑戦に国民の監視はいまいちだ。

 21世紀において、朝鮮半島も大陸も大きな変革を遂げてしまった。島国の小国が地団太を踏んでも野望実現は無駄なことだろう。それでも「やる」という今回の安保3文書に隣国は、むろん重大な警告と監視体制で応じた。

 体外的な緊張は、自国の引き締めに効果的で、支配層はむしろ好都合であろう。恐ろしい、恐ろしい歯車が回転を始めた。

 

<歴史は繰り返す=ワシントン・日本会議は大喜び>

 既に反応が出ている。「我々に代わって日本人が血を流してくれる?こんなにうれしいことはない」というのが、ワシントンの本心ではないだろうか。長年にわたって「ASEANを大事にしろ、インドとの関係も」とわめいてきた日本操作の先兵・ジャパンハンドラーズは、狸のような大きな腹を叩いている様子が瞼に浮かぶのは、一人だけではあるまい。

 財閥は、特に岸・安倍家と関係が深かった三菱重工は、さしずめ瀕死の巨像と目されていたが、間もなく元気な日本狼に変身するかもしれない。いや100%だろう。株式に現れるはずだ。

 宗教財閥もほくそ笑んでいるのだろうか。人殺し体制構築と信仰の結び対を知らないが、人殺しの世界は、存外宗教財閥にも好都合かもしれない。もはや彼らは悪魔の世界の盟主なのだから。

 カルトの神道政治連盟は、森喜朗を五輪疑獄から助け出したと喜んでいるようだ。戦前の国家神道を継承してきた神社本庁や伊勢神宮・明治神宮・出雲大社の神主群はどんな心境なのか。日本会議が狂喜している様子は、本日のネットをみてもわかる。

 平和に生きたい人間を、悲劇の底に貶めようとする宗教財閥に閉口する。そういえば狂気の安保3文書に反発する宗教団体をしらない。皆公明党創価学会で学んでいるのであろうか。恐ろしい時代の始まりだ。

 

<閣議決定独裁は違憲違法・議会と言論の翼賛化と司法のゆでガエル

 80億人の人口削減計画としてのコロナ騒動は、本当かもしれない?ロシアとウクライナの無数の戦死者も闇の黒幕の仕業なのか。こうした背景を受けての日本軍国主義・戦争国家戦略なのか。様々な憶測が可能だろう。

 しかし、人間の命は「地球よりも重い」。このことを放棄したら人間ではない。悪魔だ。悪魔が徘徊する地球を許すわけにはいかない。

 

 主権者・国民の代表である議会が死に体という現状に危機感を覚える。閣議決定で、国民の運命を左右させる安倍と岸田の自公体制は国賊・売国奴である。議会に次いで言論の翼賛体制に満足しているのは、ナベツネ一人なのか。

 司法が全く機能していないことに国民はイラついている。最高裁は何のために存在しているのか。憲法の危機に声を上げない、天に唾する支配層は、全てが共犯者である。ゆでガエル日本を返上する時である!せめて野党は目を覚ませ!

2022年12月18日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)