Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

ディパーテッド

2007-03-05 | 映画(た行)

監督=マーチン・スコセッシ
主演=レオナルド・ディカプリオ マット・デイモン ジャック・ニコルソン

 香港映画「インファナル・アフェア」のハリウッドリメイク版。実はオリジナルをまだ観てないんですよぉー。こんなサイトやってるくせに不勉強ですみません(汗)。でもギャングと警察それぞれに”ネズミ”がいるという物語や、細かい場面設定などはある程度知った上で観てました。だってこの映画よりも前に、「インファナル・アフェア」を完全にパクった日本のドラマを懸命に見てたから。そう、日韓合作「輪舞曲(ロンド)」のことね。だから携帯電話を使ったスリリングな場面や警察官である身分を証明するデータをめぐる場面は共通なので、オリジナルを見ていない僕にもいくつかの共通要素は理解できた。

 それにしても香港映画のリメイクをマーチン・スコセッシに撮らせるなんて!。正直この企画が報じられたとき、スコセッシほどの巨匠に失礼な!と思った。決して香港映画を見下しているんじゃない。ニューヨークにこだわり続ける映画作家スコセッシのポリシーを害するのではと思ったからだ。オスカー受賞したこの脚色は、アイルランド系移民やイタリア系移民が差別を受けてきたことを物語の背景として使っている。そういう意味では「ディパーテッド」は、「ギャング・オブ・ニューヨーク」の関連作ととることもできる。スコセッシ映画に欠かせないのは、ロバート・デ・ニーロに代表される”なりきり演技”ができる達者な俳優。「ディパーテッド」ではジャック・ニコルソンがそれだ。この映画はある種ニコルソンのためにあるような映画だ。オープニングから銃弾を受けて果てるところまで、毒をスクリーンにまき散らすような我が物顔の大活躍。やたらと比喩が多い台詞も、裏街道を渡ってきた男の凄みが感じられる。

 オリジナルを観ていないのが本当に悔やまれる。近いうちにきちんと観よう。それにしても、この映画がオスカーかぁ・・・。ハリウッドには新しいアイディアが尽きていることと、オスカーがいかに功労賞になっているかを改めて思ったのであった。

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