小さい頃(小学校時代)よく遊んでくれた“お兄ちゃん”が先週水曜日亡くなった。
急逝だったので、お葬式に参列できなく、日曜日を利用して実家に帰省し、お別れに行ってきた。
その家は、私の実家から5~60m離れたところにある。所謂、名門の家で、屋敷内には『蔵』があり、昔の佇まいが残っている。
お供えを持って、家を訪ねた。格式を重んじてきた家だけあって、古い家だがきちんと掃除がされ、来客者をいつでも迎えられる状態になっていた。
焼香を済ませ、喪主を務めた長男に、亡くなった方(父=“お兄ちゃん”)との関係を説明し、急逝だったので死因を尋ねた。
長男は重い口を開いた。「実は、元気で出かけていたのですが、温泉に入っていて心筋梗塞でなくなりました・・・・(そのときの詳しい状況は訊いたが敢えて書かない)」
元気そうな写真が霊前で遺族に微笑みかけている。確かに、小さい頃から勉強もスポーツも出来る元気な人で、兄や姉のいない私にとっては、凄く頼もしい“お兄ちゃん”だった。晩年はいろいろアウトドアでも元気に活躍されていたと聞くが、ここ数年は、奥様に先立たれ、高齢の母親と一緒に住み、その世話を1人でしていたということだった。
40歳代の長男は、5月30日に72歳の誕生日を迎えたばかりだったと述べ、あまりにも早い父親の昇天に、悔しさを隠しきれない表情だった。
90歳を超える母親より先に息子が逝ってしまったので、その家をどうするのかな?と心配そうに訊くと、長女が都会から引っ越してきて、その家に住むということだった。
霊前では、3人の兄妹にその配偶者がテーブルを囲み、在りし日の父親の写真を出してきて、その整理や今後について話し合いが続けられていた。
ほとんどの人と初対面だったが、丁寧な対応に感心すると同時に、小中学校時代の私に常に大きな夢を授けてくれた“お兄ちゃん”に、心の中で『お別れ』をした。
“お兄ちゃん”ありがとうございました。
どうぞ、安らかに・・・・・