自民党選対本部長の「真剣勝負ですから・・・」の意味が翌日になって徐々に明らかになってきた。東国原知事も真面目に考えていた。
宮崎県知事選挙で初当選を果たしたときに、私は正直驚きを隠せなかった。信じられないことだとも思った。ハプニングどころではなく大サプライズだった。
しかし、当選以来ずっと彼の動きをマスコミが追ってきて、それを見ていると、彼はやはり真面目に、誠意を持って真剣に政治に取り組んでいる。
そのアクションに古賀さんが目をつけていた。同じ九州出身の代議士として、次代をになうのは彼だと・・・。
以前に比べ、マスコミがわかりやすく選挙報道、政治報道をするようになった今は、政治家で必要なことは、有権者に対して解りやすい表現で訴えることが第一だ。テレビ時代を意識してシンプルに、情熱を持って政見を伝えること。どんなに美辞麗句を並べてもそれが有権者のハートに響かなければ票数には結びつかない。
古賀さんは、東国原知事と県庁内の20分の会談・要請だけではなく、夜も酒を酌み交わしながら話をしたということだ。それ以前にも数回、宮崎を訪れ話をしていることが明らかになった。
一夜明けて2人の話をテレビで見るたびに『真剣勝負だ』との印象をはっきり持った。
『宮崎をどげんかせんといかん』という言葉に表れているように、彼には大きなパッションを感じる。確かに、元お笑い芸人だからパフォーマンスはうまいが、それだけでなく有権者や県民に解り易く真面目に政治を伝える能力に長けている。
しかし、残念なことに、一部の先輩自民党国会議員らは「本当に情けない。古賀氏の責任をきちっと追及すべきだ」などと閉鎖的なことを述べている。東国原つぶしが早くも始まっている。この政党はやはり超保守的なのだ。改革をしなければいけないときに、これではいけない。
知事は「ふざけているとか、おちょくっているとかいうことは一切ない。政権与党に体質も変わっていただきたい。今回は千載一遇のチャンスだ」と総裁候補への意欲を強調していたが、やっぱり自民党改革には彼の大きな力を借りなければならないのだろうか。
ただ、知事としての任期が1年半残っているのに、県民の了解はこれから取らなければならない。宮崎県民がそれを許すかどうか。
衆院選に向け目が離せない。