無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

踏み込み温床づくり(1)ハウス内最強のガードマン(カマキリ)自然羽化

2017-03-28 19:41:37 | 自然菜園の技術 応用
本日、の予報。






踏み込み温床づくりの続きです。

橋本式踏み込み温床なので、地下に土を掘るところから始まります。


ハウスの外側は、寒いので、堆肥を多めに入れたいので、45㎝。

ハウスの内側は、暖かいので、堆肥を少なめに浅く35㎝ほど掘ります。

これ以上掘ると、元田んぼなので、水位が高く、水が出てくるので、これ以上掘れません。
掘れない分は、25cmの板を渡し、深いところで、60cmになるようにします。

寒冷地で3月末~6月上旬(5月末まで霜が降りるので)までの3カ月の育苗なので、この深さです。
温暖地であれば、2月~5月上旬までの育苗だと、40㎝前後と浅くても、大丈夫です。




ワラを敷く前に、木酢液とクン炭(くず炭)を薄く撒いてネズミ対策をしてから、モミガラを数センチ敷いて保温、空気層を作って、

ワラを敷き詰めます。
ワラを逆さに敷きつめることで、保温と通気を兼ねることができます。




それから、4回に分けて、外で数日(60℃位まで)予備発酵させた堆肥を踏み込みます。

その際に、発酵しているところと、発酵していないところが良く混ざるようにし、乾いた所には水分を補っておきます。


焼きたてのクン炭がネズミ対策になるので、外で焼いておきます。


木枠も完成し、発酵し始めた堆肥で深さ60~30㎝の踏み込みが完成です。

ネズミ対策に薄めた唐辛子入りの木酢液を撒いて、




踏み込みの堆肥がだいたい水平かチェックします。

この後、土とクン炭で水平になるようにするのですが、この時点で、ある程度水平かどうか確認しておくと後々楽になります。




ネズミ対策で、木酢液とクン炭だけでは、1カ月以上の長期間ネズミ対策は無理なので、
ネズミ逃避グッツや今年は、去年収穫したクズの唐辛子を




ネズミの入りやすい四隅に並べてみました。

育苗中にネズミが入ってからの対策は、困難なので、入らないように工夫しておくことが大切です。





土を1cm位薄く敷きつめます。

うちの畑は元田んぼなので、土が塊になってしまいますので、本当はふるった山土がいいのですが、今回は、水稲用の無肥料培土を使用しました。
ちなみに、20ℓの土3袋分です。

これは、踏む込み温床が岩盤浴のように、地温として役立つだけでなく、いずれこの踏み込み温床でネギ類を育てたり、育苗土になる時に役立ちます。





クン炭を全面に敷きつめ、水平に鎮圧し、ほぼ完成です。

クン炭はネズミ対策もありますが、水平にし、遠赤外線効果で保温したり、最後に育苗土になる時にも役立ちます。





最後に、防草シートをピンと張って、地温計を挿したらほぼ完成です。

地温計は、2か所以上に刺してみて、発酵ムラによる地温差がないかチェックになります。
ここまで2日間ですでに20℃近くなので、まずまずです。

これで3日後位に最高温度20~35℃が3カ月以上続くようであればOKです。
通常の温床よりも、低温ですが、長期間安定していた方が、育苗した野菜の根が良く育ちます。

あとは、ハウス全体の掃除と、今年は、ハウス内の防草シートの強化(河原なので、ヨシやカヤ類など強烈な草が防草シートを破ってきたので)。

それが終わったら、この踏み込み温床に、ビニールトンネルをして、完成です。
温床が地温が上昇し安定してきたら、ピーマンから育苗がはじまります。


昨日ハウス内の大掃除をしていると、棚の生命の変化に気づきました。




大カマキリの羽化です。

蟷螂生(かまきりしょうず)といって、二十四節気『芒種(ぼうしゅ)』の初候『螳螂生』があり、本来6月上旬なのですが、
ハウス内の温度が上がったためか、ワラワラとカマキリが生まれ、一回目の脱皮を経て歩いているではありませんか?

ハウス内では、畑の支柱などに産み付けられたカマキリの卵を置いておくのですが、これは去年ハウス内で産んだカマキリの卵のようです。

ハウス内では、育苗中に、苗に来る虫をカマキリたちが食べてくれます。

今年は自然発生のカマキリとは驚きました!
ハウスといえども、自然の営みが重なっていたのですね。

これから、夏の野菜を育てる温床もカマキリが生まれる位なので、随分ハウス内の地温も確保され、夜間も暖かくなったのでしょうか。
これからのカマキリたちの活躍に期待ですね。

まだまだ寒いのと、カマキリの幼虫の天敵、クモやスズメなどもいるハウスなので、今年も大きくなって代を重ねてほしいなと思いました。

掃除などが終わって、温床が完成したらまたアップします。

過去のこのブログの「踏み込み温床」記事はこちら


2017年の自然菜園スクールの募集中~ホームページ
来年は、新しい自給稲作コースの増設、自然菜園実践コースのバージョンアップなどお楽しみに~。
自然菜園スクール安曇野校の3月は、菜園プランと緑肥mix蒔きになります。


自然菜園スクールも10年目。
10年間、生徒さんからの率直なアンケートなどのご意見を反映させてきたこともあり、2017年は受け取りやすい教室になったのではと思っております。

菜園教室では、教えきれない移住、田舎暮らし、自分らしい自給生活のノウハウと実体験を学べる
「自給自足ライフスクール」は、1泊2日なので、人数は限られてきますが、その分濃厚な時間を過ごせるスペシャルワークショップ。
半農半Xをテーマに、自給農を極め、自分の才能を開花させるのがテーマです。
今年は、薪のある生活を充実させるために、薪小屋作りやチェーンソーの使い方、ロケットストーブも作ってみようと思います。お楽しみに~

「自然菜園スクール」では、遠方からもより来やすい通いやすいように、土曜日開催の教室も充実させました。
土曜日であれば、安曇野校で開催する「自然菜園入門コース」「自然菜園実践コース」への参加に、前泊も後泊も安曇野地球宿さんですれば通いやすく、
長野校「自然育苗タネ採りコース」「自然菜園見学コース」「自然稲作・発酵コース」にもご参加いただ来やすくなったかと思います。




2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

来月は、いつもの第1水曜日に、城山公民館 18:30~21:25

4月からも第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~

新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」
4/5(水)―  春の土づくり(畝立て、クラツキ、緑肥mix)
5/3(水)―  夏野菜で土づくり、夏野菜の植え付け(支柱&誘引、混植)、
春野菜の間引き、収穫
6/7(水)―  初夏の土づくり①(マメ科で応援、ボカシづくり)春野菜の自家採種   
※自然苗販売会(18:00~18:25駐車場にて)
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自然菜園スクール『自然育苗タネ採りコース②』クン炭・春野菜種まき編

2017-03-28 07:09:27 | 自然菜園スクール
本日、の予報。

本日2本目のブログ。自然菜園スクール『自然育苗タネ採りコース』の続き、


育苗土や踏み込み温床に欠かせないのがクン炭です。つまり、お米の籾の炭です。

お米の籾は、ケイ素というガラス質が主成分のため、とても固くそのままでは分解されにくく、しかも多少くず米が混ざっているのでそのまま使うと鳥や獣の害を招きます。

そこで、クン炭焼き煙突なる道具をつかって、鉄板越しに籾を焼いてクン炭を作ってから、使用すると鳥獣害もなく、炭にすることで、微生物も活性化され、根張りを良くし、焼きたての臭いは山火事を連想させ、ネズミ逃避させるのに有効です。

日本ならではの自然菜園では、何かと使うので、一度学んでおくと、重宝します。

溝を掘ってから焼くのが自然菜園流といったところでしょうか?

また、焼き加減も通常の黒いクン炭(ミディアム)の他に、レア(きつね色の籾も混ぜる)、ウェルダン(灰)もあり、用途によって使い分けます。


風が強くない日で、近所迷惑にならず、消防法に違反しないように、
また火災にならないように、周囲を前もって水でぬらしておき、水も用意しておくことが大切です。

今回は、育苗コースなので、育苗で最も使うレア(きつね色の籾も混ぜる)に挑戦しました。






ほぼ8割がた焼けてきたところに、2杯適度の生の籾を加えて、煙突つきのまま混ぜて、黄色い生の籾が、キツネ色になったら、煙突をはずして


余熱でよく混ぜて、


水(20ℓ以上)を加えてしっかり消火させて完成です。

水が下に浸み出る位たっぷりかけないと、次の日に灰になって失敗してしまいます。


レアクン炭は、pHを高くしないのがコツなので、灰にならない内に、生の籾を加え、しっかり黒く焼けたクン炭にきつね色の籾が1割位混ざる程度に仕上げると最高です。

というのは、以前クン炭に失敗し、生焼けの部分が残ってしまったのですが、そのまま育苗土に混ぜて使ってみたところ、
きつね色の籾に根が食いこんでいた経験からも、炭だけでなく、かといって生でないクン炭を育苗土に使用しております。


前回の復習で、市販の培養土に、クン炭などを加え、市販の土に生き物を入れて養分を多少薄めてあげます。




今回は、レタスとキャベツなので、セルトレーを使って種まきです。

セルトレーも畑の土と同じ湿度、同じ固さに仕上げます。




レタスとキャベツでは、種の大きさも厚みも違います。

その種や野菜の個性に合わせて種まきしていきます。

自然育苗は、自然に育てると共に、定植してから自立して草と共に育っていくことができるそんな苗になるように、三つ子の魂百までもではないですが、発芽~定植までに野菜の本気スイッチが入るようにお世話していくので、最初の種まきがとても肝心です。

このコースでは、一年を通じて、種まきからタネ採りまで一緒に学び、野菜を知ること、寄り添うことをテーマに行っております。



2017年の自然菜園スクールの募集中~ホームページ
来年は、新しい自給稲作コースの増設、自然菜園実践コースのバージョンアップなどお楽しみに~。
自然菜園スクール安曇野校の3月は、菜園プランと緑肥mix蒔きになります。


自然菜園スクールも10年目。
10年間、生徒さんからの率直なアンケートなどのご意見を反映させてきたこともあり、2017年は受け取りやすい教室になったのではと思っております。

菜園教室では、教えきれない移住、田舎暮らし、自分らしい自給生活のノウハウと実体験を学べる
「自給自足ライフスクール」は、1泊2日なので、人数は限られてきますが、その分濃厚な時間を過ごせるスペシャルワークショップ。
半農半Xをテーマに、自給農を極め、自分の才能を開花させるのがテーマです。
今年は、薪のある生活を充実させるために、薪小屋作りやチェーンソーの使い方、ロケットストーブも作ってみようと思います。お楽しみに~

「自然菜園スクール」では、遠方からもより来やすい通いやすいように、土曜日開催の教室も充実させました。
土曜日であれば、安曇野校で開催する「自然菜園入門コース」「自然菜園実践コース」への参加に、前泊も後泊も安曇野地球宿さんですれば通いやすく、
長野校「自然育苗タネ採りコース」「自然菜園見学コース」「自然稲作・発酵コース」にもご参加いただ来やすくなったかと思います。




2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

来月は、いつもの第1水曜日に、城山公民館 18:30~21:25

4月からも第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~

新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」
4/5(水)―  春の土づくり(畝立て、クラツキ、緑肥mix)
5/3(水)―  夏野菜で土づくり、夏野菜の植え付け(支柱&誘引、混植)、
春野菜の間引き、収穫
6/7(水)―  初夏の土づくり①(マメ科で応援、ボカシづくり)春野菜の自家採種   
※自然苗販売会(18:00~18:25駐車場にて)
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自然菜園スクール『自然育苗タネ採りコース②』踏み込み温床編

2017-03-28 05:59:04 | 自然菜園スクール
本日、

寒い日が続きます、先週自然菜園スクール『自然育苗タネ採りコース』では、踏み込み温床をみんなで踏み込んだり、クン炭を焼いたり、春野菜を蒔いたりしました。




去年「冷床」(加温しない育苗の場所)だったところを今年は穴を掘り、「踏み込み温床」を作りました。

奥のスペースは、去年穴を掘り温床にしていたところで、冬の間タマネギとホウレンソウを育てており、
冬の間ホウレンソウは食べ終わったので、現在タマネギが大きくなってきております。

今年は、この元「温床」スペースが「冷床」になります。




うちでは、橋本力男先生に教わった橋本式「踏み込み温床」を元に、少し改良して冷床と温床を交互に使い、途中ネギ類を育て、温床の土を育苗土熟成させます。

温床を地下に埋めることで、岩盤浴のような地熱を利用した根が良く育つ育苗になります。

※通常のワラで囲む一般的な踏み込み温床は、発酵の途中で温度が下がりやすく、切り返しが必要です。
※この穴は、友人と一緒にせっせと穴掘りしました。縁農してくださった方ありがとうございます。



手前は、ワラを敷き終ったところですが、ワラを敷く前に、木酢液を薄めたものを撒き、


クン炭を焼いたときにできるくず炭を撒き、そしてクン炭を撒いてから


保温性と水はけ、空気の層のために、モミガラを数センチ敷き、その上にワラを敷き詰めていきます。







前回の教室で、予備発酵させておいた温床の材料(2日目で40℃達成し、1週間経って60℃キープしておいたもの)を60℃になった時点で、
発酵しているところと発酵していないところを混ぜたり、水を足して水分調整しながら一輪車に入れて


ハウス内のワラを敷きつめた穴に運び、


まずは、一番底辺の角や隅を徹底的に踏み込み、空間ができないように踏んでから、


3回に分けてよく踏み込みます。

※講座のため、足で固さや弾力、水分量を感じてもらいながら多少多めの人数で踏みました。


こんな感じになります。

発酵臭(臭くはない)が漂いながらの力仕事。


今回の講座では、タイムアウトだったので、クン炭を撒いてから




防草シートを敷き、乾燥防止・保温、ネズミ対策をしてから、
木酢液を薄めたものも撒いて、さらにネズミ対策をしていったん終了しました。

温床を作っている途中や育苗中に、ネズミに入られたら、踏み込み温床ではなく、ネズミの温床になってしまうから、入らせない工夫がとても大切です。






最初にも書きましたが、温床にした後、冬の間タマネギなどを育てることで、温床の材料は、どんどん土に近くなっていきます。

今年、元温床に防草シートを敷いて冷床にした後、もう一年今度は冬に根深ネギを育て、温床の土をネギや、微生物やミミズの力を借りて育苗土に仕上げていきます。

踏み込み温床は、材料集め、発酵技術、管理などがとても大変ですので、発酵させて温床にした後ネギを2毛作させて、楽々育苗土にする方法を研究中です。

※通常の踏み込み温床の土は、未熟だったり、そのままでは、発根障害、発芽障害、病虫害が出やすいので育苗土にならないので、
2年間雨ざらしにしたり、1年間再発酵させ熟成させる必要があります。

まだまだ、研究は続きますが、近いうちに踏み込み温床と育苗土を同時に造ってみたくなるような自給の仕組みを完成させて発表したいと思っております。

その後のつづきの踏み込み温床の完成まではおってブログでご紹介させていただきます。お楽しみに~

踏み込み温床、菜園の無料のご質問は、ブログのコメント欄から受付中です。



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来月は、いつもの第1水曜日に、城山公民館 18:30~21:25

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