百姓の来年、って言葉があるんだ。今年失敗しても、来年こそは反省を生かし、いい出来にするぞ!って前向きな気構えでもあるし、まっ、仕方ねえさ、来年もあらぁな、って痛い現実から目をそらし適当にやり過ごすスイッチの役割にもなってる。どっちがいい、って話しじゃないな。いつまでも失敗にかかずらわって心病めてたってダメだし、次こそ上手くやってやる!って反省と意欲も忘れちゃなんね、ってことさ。
去年の失敗で、今も痛烈に悔いを残しているのが、タマネギだ。収量、少な!大きさ、ピンポン玉だし、数量も数え切れるほど。6月末に収穫してから大切に大切に使って来たのに、もう残すは10個弱!なんとも、癪で癪で癪で!
ここは百姓の来年、去年の過ちをとことん活かし切って、今年こそ、1年通して、とは高望みしないが、せめて半年なりとも食べ継げる実りを手に入れてやる!と、リベンジを誓っている。と、言っても収穫は来年、今やることは苗作りだ。
まっ、なんだって作物はそうだが、最後の出来は苗の良し悪しで決まる。秋のうちに鉛筆くらいの太さに育てられれば、まず確実にテニスボール以上の大きさのタマネギが収穫できる。ただし、来年初夏の話しだが。一昨年、苗作りに自信がなくコメリで買った苗、酷ぇ、酷ぇ!鉛筆どころか、ボールペンの芯だもの。育つわきゃないよな、春先、雪が解けたらほとんど消えていた。ええい、弁償しろやい!って怒鳴り込みたいところだが、波風嫌いな僕のこと、そんなら自分で作るから見てろよ!って気持ちを切り替えて、去年の苗作り。
失敗!その① 種蒔き時期が遅かった。ついうっかり忘れて9月になっまった。育つにゃ育ったが、やっぱりボールペンの芯。これじゃぁな、また、雪の下で消えるぜ、ってがっくりきたが、ものは試しで移植してみたら、意外にも活着良好、春までしっかり生き延びてくれた。だったら、8月中に種まきすりゃ、来年は豊作だぜ。
失敗!その② もぐらと根切りに荒らされた。苗床にゃ堆肥がたっぷりのところいいだろ、って堆肥置き場の跡地に種を播いた。これがアウト!発芽はまずまずだったが、日が立つにつれどんどん減ったのさ。堆肥が多いってことは、根切りやもぐらの巣窟でもあったわけだ。うーん、馬鹿!で、今年は別の場所にを早めに耕して準備したから、万全!のはず。
ネットのノウハウページを参照して、種を播き、土をかぶせ、完熟たい肥をサラッと振って、最後に燻炭を散らして、種まき完了。
よしっ、これでバッチリだ。反省はしっかり生かした。この先1週間は秋雨前線停滞で雨模様だってことだし、発芽は万全、鉛筆苗ができるぜ。
で、翌日。あっ、いかん!反省!その③を忘れてた。ネコだ、ネコがなぜか歩くんだった。ほれほれ足跡が!おおい、頼むから止めてくれ!こんなとこ歩いたら足がばっちいだろうが。ったって、わからねえんだネコめらは。耕したところ、種播いたり苗植えたりした畑が好きなんだよ。
と、なれば、反省生かし、トンネルだ。紗幕トンネルで覆ってやりゃ、手も足も出まい。よしっ、作業、作業!