ステージおきたま

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こんな奴らの命令で死にたかねえよ!NHKスペシャル『ノモンハン事件』の真実

2018-08-16 08:41:47 | 世の中へ

 悪名高きノモンハンだ。司馬遼太郎も匙を投げ、半藤一利もぼろくそに言ってるあの訳のわからん戦争だ。Nスぺがしっかり取り上げてくれた。NHK、報道じゃすっかり忖度ニュースになり果てて不様だが、Nスぺを先頭にドキュメンタリー部門じゃ精一杯突っ張っていい仕事してるよ。権力側の横槍入らなけりゃいいけどね。おっと、すでに自民党議員から偏向批判が上がってるようだけどね。

 お恥ずかしい話し、ノモンハンの起きた時期が、今一、頭に入っていなかったんだよねぇ。日中戦争始まる前?後?えっ、そうなんだ、1939年、日中戦争と同時期だったんだ。勉強不足!ってなじられても仕方ないんだが、今回の番組見て、その理由が分かったよ。戦局にほとんどかかわらない孤立した戦いだったからだ。しかも、必然性、ほぼゼロ。歴史の流れに繋がらない。これじゃ記憶に残らんわけだよ。

 なぁんもない草原の真っ只中で国境線の取りっくら、南じゃ中国全土に戦線拡大して四苦八苦してるのに、意味ないだろ。ここらで一発「寄らば切るぞ!」と脅しかけときゃ、国境はこっちの言いなりさ、って、なに粋がって、暴走族の縄張り争いやってんだよ。要するに面子だろ、関東軍、いいとこ見せちゃろかって。

 しかも、作戦主導したのが、下っ端参謀の辻正信少佐だって。いいのさ、アイディアなんて下から出て来るもんだから。でもなぁ、そいつ決裁すんなは上役だろ、上司だろ。失敗したら、悪うござんしたって、土下座どころか切腹もんだろう。あっ、ダメだったぁ!で済むような過ちじゃないだぜ。兵隊2万人も見殺ししちまったんだから。

 辻がなぁ言い張ったもんだから、とかって戦闘開始の責任は部下に押し付け、最終的な敗北の罪は、撤退を決断した弱小守備隊の1将校に詰め腹切らせて、すべて落着、酷かねえか?汚なかねえか?こういう人間にゃ成りたくねえな、絶対に!

 番組では、当時の上級将校たちの戦後の発言が音声で出て来るんだが、って、おっと、そいつら生きてたんかい!?あんなに部下たくさん殺しといてって思いながら聞いたんだが、驚いたっていうか、納得したっていうか、彼らの声の軽いこと、薄っぺらなこと!!!まるでお茶のみ話しみたいなんだぜ。自分に責任があったなんて反省は蚤のしょんべんほどもなし!戦火に倒れた部下たちへの同情心や感慨さえまるで感じられないのんき節。年月が感覚を摩耗させたってこともあるだろうが、どう聞いたって、こりゃこ奴らの軽薄な人間性の表現としか感じられない。

 ああ、こんなクズどもに命じられて塹壕に伏せ、敵戦車に火炎瓶?えっ、火炎瓶で破壊できんのか?!投げ、挙句は絶叫しつつ突撃した兵士たち。傷つき自ら銃口を口に咥えた若者たち。恨むべきは敵兵じゃないよ。指揮した上級将校らだよ。戦後のうのうと生き延びて恩給生活送った将校たちだよ。中にゃ自衛隊の幹部になった奴だっているんだ。

 責任とれよ!苦しみ分かち合えよ!英霊なんて一緒くたにするな!って叫んでると思うぜ。野ざらしの屍がさぁ。

 ノモンハンだけじゃない。インパールも同じ。ガダルカナルも同じ。沖縄も同じ。・・・・ 

 73年も経っちまってさぁ、もう遅いとは思うんだが、ここらできっちり責任の所在明にしたらどうだい。戦没者がみんな尊い栄誉ある死者じゃない。ダメな奴はダメだ。汚い奴は汚い。追及すべき人間はたんとたんといる。何が許せて、何が許せないか、はっきりさせることが、無能にして無責任な上官の命で、無駄に死んで行った兵士たちへの本当の償い、弔いになるんだと思うぜ。ほら、あいつらたぁ、一緒に慰霊されたくねぇ!って恨み節が聞こえて来るだろが。

 そんなこまめな追及を、個々の作戦にも、時々の戦略にも、ひいては戦争自体にも、とこんとん徹底することだ。そこから、戦後の平和と自由が、彼ら英霊の何をどう引き継いで生まれて来たかがわかって来る。全否定もだめだが、全肯定もだめだ。ごちゃ混ぜのなあなあは止しにしようぜ。それが歴史に学ぶってことだ。

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