ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

老化の敵は不感症だ!

2018-08-12 09:08:59 | 世の中へ

 歳とって楽になったのは、あまり世間の目が気にならなくなったことだ。例えば、毎朝夕の田んぼの水管理、平気で短パンサンダルで回るようになった。以前だったらそんな無防備な?はしたない?姿で農作業に出たりしなかった。地区の運動会なんかも、もともと好きじゃないので、選手に選ばれてたって、練習も応援も平気でずる休みするようになった。練習なんて、我が家の前の道路でやってるっていうのに、知らんぷりでテレビ見てたりするからね、かなりの面の皮の厚さだ。

 どう思われたっていいや、なに言われたって構うもんか、って別に突っ張りや開き直りじゃなく、気持ちの赴くままに、って、言ってみりゃ自然体だ。まっ、負い先短いわけだから、世間体なんかにかかずらわって、心すり減らしてることはないのさ。気まま気楽に生きるのが一番。ただ、この横着さ、行き過ぎると横暴老人とか、身勝手ジジイにはみ出す恐れがあるからそこは気を付けなきゃならんところだ。それともう一つ危険性を孕んでもいる。

 それは、老人性不感症だ。周囲の反応に鋭敏じゃないってことは、世の中や世間の動きに心が揺れなくなることでもある。豪雨災害の被災地映像見ても、反応は月並みだ。酷いなぁ、大変だなぁ、で終わり。凶悪犯罪なんかも同様だ。なんか、もう、慣れてしまってるんだよな。新聞見たって、次々紙面めくって、あぁ、今日も大したことないな。テレビも同じ、いつも同じことばっかりやってるよなで、スイッチ切る。音楽も聞かなくなった。本を何日も読まなくても、不安に思わなくなった。

 なにもかも興味がないってわけじゃない。昨日ならイニエスタのスーパーゴールには感動したし、沖縄の、辺野古NOの集会に7万人!なんて記事読むと涙こみあげてきたりする。安室奈美恵が沖縄にエール送っただけで、

「安室反日かよ」
「安室ちゃんは分かってないな~、翁長知事は中国の為に働いてるんだよ」
「安室奈美恵は左翼か?(笑)」
「安室はパヨだからあかん反日とか」

なんてネット上で炎上中だって聞くと、怒りに心震えるし、日本の今に心沈む。http://lite-ra.com/2018/08/post-4182.html

 だが、反応するのは特定の事柄なんだ。いくつかの鋭敏領域があって、そこに触れると心が動き、そこから外れた事柄には無感覚なのだ。いたって限られた条件で振れるセンサー内臓ってわけだ。

 これはいかん!脚本書く人間としちゃ、最悪だ。それでなくても狭い認知領域が、どんどん縮んで行くってことだ。世の中が一定方向からしか見られず、人々の生きざまを見渡すこともできず、音楽にも感動せず、読書の豊穣な世界からも隔離してしまったら、この先、なにをどう書いていくって言うんだ。書ける世界はいつも同じ、ありきたりの月並みのマンネリの堂々巡りを繰り返すばかりだ。いかんよ、いかん!

 感動を、揺れる心を、情感の爆発を取り戻さにゃならん。摩耗して、錆付いた心をリセットしなけりゃならない。いっそ、有効期限過ぎた部品なんて、交換しちまえばいいんだが、今の科学じゃまだまだ叶わぬ夢だ。できるのは、感動センサーをつかさどる脳の神経ニューロンに絶え間なく刺激を送り続けて、その連結部分を太く逞しくしてやる以外にない。

 それじゃその具体的な方法は?

 ってところまで書いて、農作業タイムになった。洗濯物も干さなくっちゃ、って、要するに忍耐限度超えた、飽きたってことだ。この続きはまた明日、ってことで。

 

 

コメント (2)
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