自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

般若心経: 智慧

2012年10月11日 | 健康を実現するための言霊(マントラや真言)

平成24年10月11日 (火曜日)

 

 仏説摩訶般若波羅蜜多心経 

観自在菩薩 行深 般若波羅蜜多 時 照見 五蘊 皆 

空 度 一切 苦厄、舎利子、

色不異空 空不異色 色即是空 空即是色 受想行識 亦復如是、

舎利子、

是諸法 空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減 是故 空中 無色 

無受想行識 無眼耳鼻舌身意 

無色聲香味蝕法 無眼界 乃至 無意識界 無無明 亦 無無明尽 

乃至 無老死 亦 無老死尽 

無苦集滅度  無智 亦無得 以 無所得 故 菩提薩埵 依 

般若波羅蜜多 故

心 無罣礙 無罣礙 故 無有恐怖遠離一切顛倒夢想、究境 

涅槃 三世 諸仏 依 般若波羅蜜多 

故 得阿耨多羅 三藐三菩提 故 知般若波羅蜜多 是大神呪 

是大明呪 是無上呪 是無等等呪 

能除一切苦 真実 不虚 故 説 般若波羅蜜多 呪 即説呪曰

掲諦掲諦 波羅掲諦 波羅僧掲諦 菩提薩婆詞 般若心経

 

 先回は先先回とともに、、黄色の線の部分についてお話ししました。

今日は水色の部分からお話しさせていただきます。


”是諸法 空相”・・・・ だから・・・、と 今日の水色の部分に続きます。

 無 苦集 滅度 ”ムクジュウメツド”

"苦集"とは、集積された苦しみ、"滅度"は超越するの意味です。

だから、ここは、”仏法で説かれるところの真理は、空(実相の実在の姿を

さします)であるから、’集積した苦しみを滅しようということも無い’”

と言うことになります。


 どういうことかというと、すでに、私たちは 仏法の真理からいえば

”救われている存在”である~’空’の存在が、私たちの真のエネルギー体

であるということを前提に、’救われたい(滅度)’と思うのは、単なる、
夢の中で考えている夢想のごとく、妄想に近いものだというわけです。

先回のお話しにあったように、”空”には、そもそも、苦しみは無いのです。

 

ヴェーダに、”マーヤ―”という、言葉があります.

意味は’夢幻の世界’という意味で、’現象世界’をさします。 

般若心経で捉える現象界はまさに、ナイナイ尽くしで夢のような実態

なのです。それは、このマーヤーの世界は、夢幻の、自分でない自分が

自分でない人達(両者とも、悟りを得ていないという意味で)

創り上げている、本来の実相世界とは程遠い現象を映し出している

世界なのです。


ただし、”空”が実相なら、悟りの世界なら、”空中”での事象の話が夢幻です

 

次に、”無智 亦無得 以 無所得” ”ムチ ヤクムトク イ ムショトク”

”故 菩提薩埵 依 般若波羅蜜多” ”コ ボダイサッタ エ ハンニャハラミタ” 

と続きます。

 

一行目で”無智で、知恵はない、とし、

二行目で、菩薩は 般若の智慧(悟りを得る智慧)に依る(頼る)となります。

 

ここでは、二つの知恵を比較していることにご注目ください。 

私たちが、大学や専門学校で学ぶ知識は、知恵といわれます。

知識王とか、博学王とか、クイズに全問回答できるような専門的、

もしくは雑学的知識は、悟りのための、知識ではありません。 

娑婆世界を渡っていくための、便宜的に必要な知識といえるでしょう。

学力や偏差値であらわされる対象の知識です。

 

一方、般若波羅蜜多、サンスクリット語の原語は、バンニャー・

バーラム・イーターですが、この本来の意味は、

”悟りの世界である彼岸に渡ることのできる、大いなる智慧” 

ということで、偏差値とはまったく関係のない智慧です。


般若心経では、この智慧こそ、菩薩が頼るべき本来の智慧であり、

賢いといわれる程度の知恵は、あって、無いのと同じぐらい、

意味のないものだとしています。

 

それは、輪廻転生という、生まれ変わりのサイクルの鎖から解放されて、

久遠の命としての自分に帰するために必要な智慧は、般若波羅蜜多 

の他には、存在しないからです。


そして、この御経がその、大いなる智慧を、短い言葉の中で教え尽く

しているわけです。

 

菩薩が頼るべき本来の智慧とは何でしょう?

”色即是空” と ”空中無色無受想行識”の前回、ご紹介した

この二つの文言の真意を知る智慧です。


”色”は目に見える(色がついている)もの、つまり、私たちや物質の事。

”受想行識”は、感覚器官で受ける’想いやその機能’、さらに’識別や心の働き’

を指します。

’色’と’受想行識’を含む、5つを”五蘊(ごうん)”といいます。

(10月5日ブログ内容参照)

色と、五蘊は皆、本来、”空”だ~と大いなる智慧の言葉は語ります。

 

空は、質量をもつこともできるし、一点にも縮小できる、大生命エネルギー

の根幹、私たちの実相エネルギーです。人間や物質、ヒトの感覚から派生

していく認識や行動などは、本来は、”空”のエネルギーであるという
こと・・・

一方、空中(くうちゅう)は、空の反映に過ぎません。

空中は、縦と横の線(直径)で、空点を中心にしてコンパスでぐるっと

くくられた、時間と空間世界です。

そこには、五蘊の実質は無い、現象のみ、マーヤ―(幻影)だと、

言い切っているのが、前回、お話ししたところの、内容です。

 

そして、真の求道者(菩提薩埵)は、大いなる智慧と、現世的な

知恵との違いを見分けて、悟りを開くための智慧を拠り所にしなければ、

結局、人生、無所得(得るものは無い)だと 般若心経はこの”智慧”の項で、

言い切ります。

 

次回 10月16日(火曜日)に続く・・・・


 

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