自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

文士と河童(かっぱ)

2012年09月11日 | 健全生活のために”死”の常識を反転

 ポエム *** 文士と河童   

     9月11日(火)

 

バーのカウンターで on the rock のグラスを片手に、うつむき加減で、陰りを見せている文士の横顔

レトリックなやや着崩した着物の袖が グラスを握った手首を浮き

立たせている

 

人間失格・メロスは走って・ それでもって河童の独り言を聞いている・ 

カミユの”異邦人”の 世界に照らしている、

まぶしい太陽がそこにも差し込んでいる。

 

生と死 の境界線を 容赦なく、照らしつける私は、人間失格 ・ 

俺 も 右同じ ・ 否、仮面をはがせば、誰だって同じ。 


いたたまれずに、穴倉に入る代わりに 太陽を浴びて、”醜態” という 

肌に浸み込んだ”カビ”を干そう良心ある人々の善良なる人々の、

偽善と欺瞞で 盲目になっているひとたちの、罵倒を覚悟でその身をさらす。

  

それでも、湿った仮面の下にある 腐りかけている細胞を持て余して、

女とともに、河童になった。

きちんと脱いだ下駄をはきそろえて、文士は河童を呼んだ。

 

”河童ってね! 子供の魂をもっててね、壊疽した肉体の奥にある、

純な魂 を 抜き取ってくれるんだって。

知らなかった? 

河の童(わらべ)が、文士の童(わらべ)の魂を取り出して 

洗ってあげたんだってさ。” 

 

そんな童話を知ってか知らずか、わらべ歌をうたいながら、

文士は女と河童を 呼んだ。

”河童の”か”の字は、かくれんぼ! 河童の”パ”の字で、じゃんけんぽん。

あいこはなしよ、じゃんけんぽん。

負けたら、心をくれてやる。 鬼さん鬼さん、手のなるほうへ・・・” 

こうして、二人は河童になった。

 

そして、最後の仕上げに、人間失格者も、情死者も、壊疽した肉体も、

on the rock の残り香も、みんな、河に流して・・・残ったのは、

彼の魂に降り注ぐ、本物の太陽の光だけ。


カビの臭いも罵倒のざわめきも消えて 昇華された文士のエッセンスとともに・・・・

 

                                                    

 Copyright : NPO Spontaneous Healing Therapy Japan: All Rights Reserved.

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 花のつぶやき | トップ | 日暮し蝉 と オーシンツクツク »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

健全生活のために”死”の常識を反転」カテゴリの最新記事