動物の肉に含まれる、自然元素の強さの違い 2014・11・10
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今日は神代の健康法について。神代というと神話の世界、
古事記の世界のお話しのように感じられるかたが多いと思う。
ところが、神代というより、超古代と言い換えれると、
超古代史という歴史的感覚が生まれる。
その超古代史の日本(やまと)の起源や、生きるべき道や
法則などあるいは、現代の科学に通じる人間胎児の母腹の中
での成長過程など、あるいは、日本文化の原点ともいえる
和歌の道などの他、建築、天文にいたるまで述べられている
文献が 秀真伝 (ほつまつたえ)と言われるものだ。
この古書の編纂は、現在 大三輪神社に祀られている、
御祭神の中の数人の方(神)とホツマツタヱに書かれている。
これはまた後日の機会に譲るが、何度かに分けて編纂されている。
古事記より古いと信じられているのだが、現代では、古事記
が正式な神道のよりどころとなっているので、それをそうだと
認める公の意見は無い。
前置きはさておき、“超古代史 秀真伝~ほつまつたえ”
(全40綾[章]からなる) の中に、神代の食生活について
の記事がある。
その中の第一紋に ”食 重なれば齢なし“ の言葉がある。
”飽食、過食をしていると、命は短いですよ”と戒めている。
さらに、第15綾には 食物の種類やその摂取の方法について
述べられている。
秀真伝は、皆様の大部分の方には 初耳であろうし、その文献
が秀真文字という、古代文字で書かれていると言っても
ぴんと来ないかもしれない。
それを、現代の漢字と仮名で表記して全巻の大約、対訳、
注釈をつけて、今年 姑(はは)の須田麻沙子が出版した
ことは、すでにこのブログでご案内させていただいた。
さて、その著書を参考にして皆様に、まず、15綾(あや)
からご紹介したい、
獣(しし)の肉食(は)めば、
血肉穢れ、四つなる肉は
邪火過ぎて 縮み穢れて
身も枯れる たとえば濁る
水乾く 肉も濁れば
乾きつく 清菜食めば
血も清く 潮(うしお)のごとし
世々保つ 天の生む民子の如く 長生き見んと
食物の 善悪分くる成りそめを 諸民(もろたみ)
聞けよ
つまり、獣の肉を食すると、血液や筋肉が穢れるという。
特に、4つ脚 の動物の肉は 火の(火、水、空、土などの
自然元素の中で)元素が最も、強いので これを食べれば、
筋肉が縮み血も穢れ、結局 身が枯れてしまう~と
ここで言っている。
それは、ちょうど、”河の流れが止まれば水は濁り、乾いてしまう”
ように、筋肉も 渇いてしまうという。
反対に”清潔な野菜”を食すれば、血液はサラサラと清らかに
流れ、喩えれば、ちょうど、海の塩のような強い浄化力を
備える体になる~と書かれている。
”こうして食するものに気を付けていれば、世々代々、
天が生んだ人の健康が保たれる。”
”私(天照大御神)は、自分の子のように愛おしく思う
民の長寿を願うがゆえに、食べ物の良しあしを区別
する由来をこれから説いて聞かせよう。”
”皆よく聞いておくれ“と 天照大神の言葉は続く。
ここで、蛇足だが、四足の動物の肉は火の気が強い
と書かれているのは、インドの最古の聖典、ヴェーダも
同様である。
すべての生物は、自然要素によって構成されている。
それぞれの特性があって、どの要素が強いか決まる。
このことは 秀真伝によれば以下のように区別されている。
空と風 火水の四つが 成る鳥の 火勝つは泳ぐ
埴(はに)と水、火風の四つが 或る獣、風水寄るを
名も三声、狐 狸ぞ火と埴の 寄るは二声
狗猿ぞ、四つ名もこれぞ
意味は
”鳥は、空風火水、の四元素からなる。
このうち火の気が強いものは泳ぐ。
獣は 土 火 水 風の四元素からなる。
風と水の元素が強い獣は、三音声で呼ばれるキツネ
や タヌキがこの類である。
火と土の元素が強い獣は、二音声で呼ばれる。
たとば、イヌやサルである。
四音声で呼ばれる獣も、これと同様である。”
現代でも牛や馬、ブタやイノシシなどの肉を食べるが
これらは二音声や四音声から成り立っているので、
”火と土の元素”が強い動物といえよう。
トリでも、火の気が強いものは泳ぐという。
海や川に潜って魚をとったり、水面をおよぐような
海鳥などがこれに当たるのだろう。
肉以外の食物に関しては以下のような記述がみられる。
焼く塩 清(すが)の 器なり
食めば身の垢(あか) 免れる
水埴(はに)含む 火なる貝
水浮く空 火なる魚(うお)
皺(しわ)鱗(うろこ)良し 火は臭し
意味は
”海水を焼いてできた塩は 身を清める力がある。
食べれば 身の穢れを落とすことができる
貝は水、土、火の元素からできている
魚は 空、火、水 の三元素からできている。
魚は、鱗のあるものが食するのには良く、火が
勝っている魚は臭い。”
魚には鱗(うろこ)があるものとないものがあり、
あるものが食に適しているという。
魚臭いといわれる、生臭さの強い魚は、火 の要素が
勝っているからだという。
塩が人間にとって必要なのはもちろんだが、海の
塩の結晶は、身体を浄化する力を持っていると、
ここでは述べている。
このように,さまざまな食する生物を、自然元素別に分けて
述べた後、秀真伝の中には,どのような食生活が理想的か、
述べられている。
理想的な食生活をおくれば、健康も保てると秀真伝では
述べられる。
次回にその続きからはじめさせていただきたい。
*秀真文字(上段の部分)
その訳(下段)
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