局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

歌舞伎三昧の週末 vol.2

2009-01-19 22:36:54 | 見る(映画 劇場 美術館など)
先週見られなかったシネマ歌舞伎 らくだ 連獅子をやっと見る事ができた。



銀座 東劇です。



ロビーには勘三郎の屑屋の久六がお出迎え

夫婦でさんざん予習したらくだである

上方落語の世界が歌舞伎の舞台でどのように表現されるか興味があった。

ははは 笑えた。展開がわかっているのに思い切り笑えた。
注目のかんかん踊り(かんかんのう)の時は想定以上のバタバタっぷり。 死体のらくだ(亀蔵)をあやつる 半次(三津五郎) 歌う久六(勘三郎)。
ドタバタ逃げ惑う 家主(市蔵)と女房(彌十郎) らくだにのしかかられた家主夫婦が悲鳴をあげて転んで 久六の上に倒れ込むところで 勘三郎も笑いころげているんだもの。
本来役者が自分たちの演技に笑うのなんてルール違反かもしれないが、それがますます見てるこちらの笑いを誘い ホントにお腹を抱えて笑えましたわ。

あとになって 「私は怖いと笑ってしまう癖がありましてね」と言い訳?していた勘三郎さん あのせりふはアドリブだと思うな~

期待以上に面白かった。

そして連獅子



獅子が自分の子を崖から突き落として鍛えるという故事を踊りにした演目。
親獅子に勘三郎 子獅子に勘太郎 七之助兄弟という親子共演であった。

狂言師から獅子になってからの踊り 見せ所の毛振りは鬘の毛先の翻りまで同じ弧を描く三人の息の合い方。

結果としてこれだけの芸を見せる裏にはどれだけの稽古 修練があったことだろう。子供が親の芸を継いで伝えていくのが伝統芸能の世界だろうが、血のにじむような苦労を経た結果の親子共演は美しかった。
涙出ました。

帰り路 夫に

「ねえねえ ああやって子供が親を継いで一緒に仕事できるっていいよね。なんか私じ~んとしたわよ」と言ってみた。

「うん そうだね」 と夫。

しかし、我が家の場合、息子も娘も夫とはまるで違う道にすすんでいる。

「あなた、さびしくない?家の場合はあなたと全然違うことしているけど。やっぱりOO(息子)には自分と同じ道にすすんで欲しかったんじゃないの?」

「あっ それはないな。 あいつらは自分がやろうとした事をやるのでいいんだよ。俺の仕事を見た上でそれをしたくないって思ったのはそれはそれであいつらの選択だろ。むしろ 歌舞伎みたいな世界で絶対に親を継がないといけないってプレッシャーがある方が可哀そうだと思うよ、俺は」

だそうだ。

良い事言うじゃん 夫よ。


しかし、これで夫を良い人と誤解しないでくださいね。

今日のニュースで築地市場を外国人観光客に再度見学を許可という話題の中で、過去のマナー違反の場面を放送していた。
その中で 立入禁止のエリアに土足で入って写真撮影をしているものすごいデブの白人のおばさんを見て
「マグロが立ってんじゃないよ」と突っ込んだのも夫である。

お口に毒 は 局夫妻の共通項なのであります。
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする