局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

じじいの引き際

2011-11-14 23:44:13 | 様々な思い
何日か前から騒がれている巨人のお家騒動。
ここ何年も野球中継ってものを通してみたこともない私(清武球団代表って最初に聞いた時に 清原っていつのまに巨人の球団代表になったんだ? と疑問を持ったくらいの野球音痴ですみません)が言うのもおこがましいが、ごく一般論 自分の周りのお年寄りと比較してあの方を論じてwみたくなった。

まず86歳という年齢にびっくりした。あの年であの勢いは衰えず、ますます血気盛んなのは尊敬申し上げます。しかし私の周りでちょっと年齢が上のご主人と結婚した友人たちはそのパートナーがサラリーマンだったりするとそろそろ定年とかも視野に入ってくるお年頃。いったい彼は(いまkarehaと打ったら枯葉と出た 爆)何年現役で働いたのか。そしてこの先何年働き続けるおつもりなのか?
私たち年代は普通ならもう定年まで10年前後、年金支給もどんどん先送りされるような心細さもありながら日々過ごしているのが一般的なのにうらやましいことである。

そしてまったく卑近な例ですが、私の通っているスポーツクラブ、場所的にわりに高級と言われる住宅街二つに挟まれ開業当初はかなり入会金が高かったらしいので(私はオープン何周年かの紹介無料キャンペーンで入所)古い会員はゆとりのあるジジババが多い。
その中の一人に Tさんというおばあさんがいる。某省庁に定年までずうっと勤めていたらしい。高級住宅地に一軒家を持ち今まで独身。うわさによると年金も二種類だかもらえててアパートも持ってて悠々自適らしい。
別に周りの会員もそんな年寄が多いので、特に彼女がやっかまれたりってことはないのだが、このばあちゃん すごく嫌われている。

なぜか・・・? 一番難しいエアロに出て、一番前、センターに場所取りをするからである。
私もジムに行くようになって知ったのだが、このようなスタジオのエクササイズでは場所取りというのはかなり微妙な問題で、時によっては表面に出ない戦いが潜んでいる。
人気インストラクターで難易度の高いプログラムに出る人たちは、結構プライドが高くそれぞれの場所が暗黙の了解のうちに確立している。やはり上手な人が前列に行く。インストラクターが他の場所に行っちゃった時にその人がいると後列の人たちが安心ってところもあるのでそれは合理的である。
その他 ビジュアル的にも見ていて耐えられる人の方が最前列にはふさわしいと思う。

が、Tさん。82歳!でそのハイインパクトのエアロを一時間できる体力と気力があるのは尊敬するが、ほとんど正確にはできないのである。特に回転が苦手らしく、周りと反対方向に行っちゃうことはしばしば。その上、面を変えた移動の後などに元のポジションにきちんと戻らないので後ろと左右はぶつかりそうになってホントに迷惑する。
それでも絶対に早く来て場所取りをして周りの顰蹙を意に介さずに一番目立つところを譲らないので嫌われてしまうのである。
その年で元気で体力があるのは結構。しかし、やりたきゃもっとフリが簡単できちんとこなせて人に迷惑がかからないものに出ればいいのに と思う。
たまに周りのはっきり言うオバサンと争いになることがあるのだが、その時は自分が「いじめられている」とジムの経営者にあることないこと訴えているらしい。

私もこのジムに入ってまる六年ほどになるだろうか? この期間でスタジオプログラムを生き生きとこなしていたおばさまたちが 「もう無理だから 基本のエアロに行くわ」とか「この頃はストレッチ専門よ」と言って難しいものから引退し自分の体力に合ったものに移っていくのを見た。
そうやって引き際が潔いおばさまたちはやはり周りとうまくやっていて素敵な人生を積み重ねてきた感じがうかがえる。

やっぱり自己を客観視して自分の引き際を見定めて 後進に譲るのが美しい生き方だと思うし、自分もなるべくそうでありたいと思いがけない場で勉強させてもらってしまった。

で、・・・ 彼である。

人間って(特にオトコ)それまでの生き方とかそれで培ってきた人間性などが年を取ると顔に現れることが多い気がする。
若い時にはたとえ不細工寄りであっても 素敵な仕事 素敵な家族を築き上げながら年を重ねているであろう人たちって、とても「良い顔」になっていると思う。こんなところで例をあげたら悪いが、故 渥美清さんとかいかりや長介さんなんか。あと宇崎りゅうどう氏なんかも若い頃に比べて渋い魅力がでてきた人だと思う。
しかし あのジイは・・・ メディアもいかにも頑固って表情をスポーツ紙の一面に載せてるみたいだから気の毒っちゃ気の毒だけどさ・・・

いったいあの方の家族ってどう思っているのか気になったので調べてみたが、奥様はアルツハイマーを患っているんだとか。愛妻家で一緒に住んで大事にしているってところはひそかに見直したのですけどね。

世の権力持ちのじいさんがいつまでもその地位で君臨し、周りを恫喝している場合、止められるのは賢い奥さんて存在だけだと思う。
奥様が賢夫人でお元気であったなら 「たいがいになさいませよ あなた。そろそろ引退なさって二人で悠々自適ですごしましょうよ」と言うところではないでしょうか?

奥様のご病気でそういった機会がないってことは あの方自身も周りの人にも気の毒なことだな~とおせっかいながら思ってしまうのである。




コメント (8)
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