先週の金曜日、霞ヶ浦へダイヤモンド富士を見に行く途中、行方市の西連寺で大イチョウの黄葉を見学してきました。
過去に何回か本ブログでも紹介した西蓮寺。天台宗の西蓮寺は、延暦元年(782年)に創建と伝えらる古刹です。桓武天皇の勅願により最澄の弟子最仙上人が開山したと伝えられ、常陸の高野山とも云われています。明治時代に火災にあい、仁王門と相輪橖を残して焼失しました。
まずは、国指定重要文化財でもある仁王門をくぐります。
仁王門の説明です。天文12年(1543年)建立されたもので当初は楼門として造られ、寛政2年(1790年)に二階部分を取り壊して山門に造り替えられ、安政7年(1860年)に現在地に移築されて仁王門に改め現在に至っています。
仁王像です。向かって右側の阿形
左側の吽形
仁王門裏面の中央には蟇股(かえるまた)が見えています。
手水舎に浮かぶ色とりどりの花
樹齢1000年とも言われている大銀杏。例年通り12月上旬に見頃を迎えました。
大イチョウの説明です。県指定天然記念物に指定されている樹齢1,000年といわれる大木。1号・2号と2株あります。
こちらは1号株。幹囲6m、樹高25mの大木です。
常行堂脇の天水桶に映る大イチョウ
もう一つの天水桶にも映っていました
相輪橖の先に見えるもう一本の大イチョウが2号株
相輪橖の説明です。こちらも国指定重要文化財です。相輪橖は弘安の役の戦勝を記念して弘安10年(1287年)に西蓮寺中興の慶弁阿闍梨が建てたものと伝えられています。橖の高さは9.16m。西に面し基壇、橖身、頭部の3つに分けられ全体的に錫杖型をしています。
基壇は石造りで三段に積まれています
頭部は五輪塔形で、宝珠に火焔を付けており、それを取り巻く太い大輪及び大輪に懸かる12個の小輪からなります。また、大輪には卍が飾られています。
相輪橖は天台宗の象徴とされ、比叡山延暦寺と日光輪王寺のものとならび貴重なものです。
大イチョウ2号株。幹囲8m、樹高27mと1号株よりもサイズは大き目ですが、枝ぶりの良い1号株のほうが老木の貫禄を感じます。
2号株から腰付き鐘楼と1号株を眺めます
1号株の左右に鐘楼と相輪橖
再び2号株。緑色の葉も目立ちました。
足元には色とりどりの落ち葉
1号株と鐘楼を見ながら仁王門へ戻ります
帰りに仁王門の扁額を見上げます
駐車場から霞ヶ浦を見下ろします。
この後、ダイヤモンド富士を見るため、10kmほど西の霞ヶ浦湖畔を目指しました。ダイヤモンド富士は二つ前の記事で紹介済です。