南無釈迦牟尼仏・・？

なんだかお天気が怪しくなってきましたね。台風の影響かな？　昨日までは良いお天気やったのにね。稲刈りが始まった湖南平野。黄金色に染まる田んぼの中を、真新しい斎場に向かって走りました。４ヶ月の間に、また再び向かうことになるとは思ってもいなかったですけど。母の時は５月末。田植えが終わった田んぼは、稲の苗がみずみずしく、青く光っていました。昨日は、暑いくらいの日差しの中、稲穂が重そうに揺れていましたね。

義兄は、滋賀県の湖東出身で、実家はあの紅葉で知られる古刹「永源寺」の檀家です。義兄は４男ですが、姉は故郷を思う義兄のことを思って、地元の臨済宗のお寺に頼まず、わざわざ「永源寺」のお坊さんに来てもらいました。
ちなみに、ウチの実家はこの辺りで多い門徒、いわゆる浄土真宗ですね。父の時の先日の母の時も、耳慣れた「南無阿弥陀仏」のお題目を唱え、「正信偈」を唱和しました。
10年ほど前に、義兄の母家であったお葬式に行ったんですが、あの時も「へぇ～」という驚きがあったのを覚えてたので、不謹慎ながら、今回も、私にとっては興味津々なお葬式やったんですね。

葬儀は、母の時と同じセレモニーホールで行ったので、飾り付け等は変化はありません。でも、枕経にはじまり、お通夜、葬儀での「お経」は、聞いたことのないものがありました。 「般若心経」は知ってるけど、あとのあれはなんなんでしょう。同じ言葉が繰り返されていくんですね。「どやどや・・・トラジトラジ・・・ユキユキ・・」とか言う感じで・・・
なので、どこで手をあわせればいいのかもわからず・・・

葬儀も以前見た時と同じで、太鼓と鈴と鉦があって、始まりと終わりは、それら鳴り物がはいるんですね。
今回の葬儀は導師さまと脇のお坊さんの計４人。導師さまが、でっかい筆みたいなのを振り、途中で「麻がら」を束ねた様なものをいきなりほうり投げたり、「たぁっ！！」という、カツをいれるような声を出したり、とにかくパフォーマンスがすごいんです。
義兄の兄弟はじめ親戚は、みんな同じ宗派なので珍しくないみたいですが、この辺の町内の人も、ウチの娘たちも、みんな凝視してましたよ。
そうそう、門徒では阿弥陀さまを祀るんで「南無阿弥陀仏」と書くところですが、祭壇の中央に書かれてたのは「南無釈迦牟尼仏」。
宗派によって、ほんと、いろいろなんですね。

その後、義兄の親戚から、お盆の行事とかいろんな話を聞きながら、同じ滋賀県でもこのあたりと、湖東とでは随分違うんやなと思った次第。
姉が「あんた、今、取材に行きたいって思ってるやろ～」と笑ってましたが、ホンマ、好奇心旺盛なおかんの血が騒ぎ・・・

ホンマ、突然の別れでした。
元気なウチに義兄にちゃんと、いろんな話を聞かせてもらっとくんやったね。