久しぶりの、大阪シアターBRAVA!
舞台を観にいったんですが、
とっても良い天気でした~
JR環状線、大阪城公園駅から行ったんやけど、
大阪駅から、けっこうな人出でしたね~~
新大阪から在来線に乗ってくる人も、めっちゃ多かった。
しかも、どこも、外国人の方が多かったです~
今回の舞台は、「麦ふみクーツェ」 → こちら
原作は、いしいしんじさん。
観に行くまでに、原作を読んでおこうと思ったけど、
そんな時間もなく・・・でも、舞台を観たら、
めっちゃ読みたくなって、パンフと一緒に買ってきました。
そして、この舞台の特徴というか、テーマというか、
「つながる音楽」というように、観客も演奏に参加する舞台なんです。
「音の出るものを持ってきてください」
というふうに書いてあったんですね。
いろいろ迷い・・・・娘が保育園児やった頃のカスタネット、
同じく、鈴、レモンのミニマラカス、100均のプラタンバリン、
そして、普段吹いてる笛を2種類・・・
観客の多くは打楽器系でしたね~
始まる前に、まだお客さんがうろうろしてる頃に、
セットが細かく組まれてる舞台上に、楽団の人が登場、
チューニング、ロングトーンをやり始めるんですよ~
チューバ、トロンボーン、クラリネット、サックス、
フルート、ファゴット・・・小太鼓、大太鼓・・・などなど。
客席にも、役者さんが何人か降りてきてました。
中段の通路から後部座席の客席に向かって、
家政婦役の田中利花さんが言わはるんです。
「みなさん、なんか音のするものとか持って来られました?」
客席がうなずいたり、持ってるものを見せたりしてたら、
「持ってきていないっていう方、いらっしゃいます?
持ってきてない方、あの、別に、無理に
合わせなくってもいいですからね~」
そうこうしてるうちに、普段なら、
「携帯電話は切ってください」
みたいな注意のアナウンスが入るであろう時間帯に、
タクトを持った郵便局員役の松尾貴史さんが舞台に登場。
「みなさん、今日、持って来られました?
音のなるもんとか、あぁ、あぁ、なるほど~」
なんて、言いながら、レクチャーが始まります。
「たたくもんを持ってきた方は、こんな感じにたたいてください~」
端っこにいた女性の打楽器に合わせてたたいてみます。
トン、トン、ポン、ポン、いろんな音がしてましたね~
台所用品系の人も多そう~
手拍子の人もいます。
「こするもんとか、じゃらじゃら音がするもんの人は、
こんな感じでならしてください~」
ギロのようなものに合わせてならします。
しゃかしゃか・・・ちょっと、少なめかな。
「笛とか吹く系の人は、こんな感じで」
オカリナのようなのを吹いてはったのに合わせて、
ピーピピーという感じで笛を吹きます・・・少ない~
・・・実は、私も、笛を吹いたんやけど、少ない・・・
松尾さんが思わず、言わはりました~
「なんか、弱~い応援団みたいな音やな~」
身につまされるお言葉~~(涙)
「あ、赤いトランペット」
舞台のどなたかが叫んだので、松尾さんが、
「どの人? 見せて~?」
後ろの方の人が手に持って上にあげました。
赤いコルネットのような、小さめの楽器です。
「ちょっと、ならしてみて~」 松尾さんの声に
ぱふふぅぅぅ・・
頼りな~い音・・・会場中が大笑い、和みました~
「うまいことハズしてくれるわ~ 好きやで~ そんなん」
さっすが、大阪、ってかんじですかね(笑)
そんな感じで、ゆるーく舞台は始まったのでありました!
松尾さんのタクトが客席に向かって振られると、
お客さんが音を出す~ しぃ~っ、という合図でやめる。
そんな感じで、物語がすすむんですね。
休憩が15分あるんやけど、二幕が開く前に、
またまた、松尾さんが登場。左右に、
黒いスーツ姿の佐嶋宣美さん、小松利昌さんを従えて、
今度は、歌声のレクチャー~
松尾さんの「あ」で歌うのに合わせて客席も歌います。
あーあーあーあ~
だんだん、聞いたことのあるようなメロディになり(笑)
松尾さんが迷走すると、会場も迷走・・・
「和音をつくりましょうか」 松尾さん。
「あぁ、あの、グリコとか心斎橋にある・・」小松さん。
前席の方が、ちゃんとつっこんではったようです。
「それは、ネオンや」 松尾さんが笑ってました。
「そしたらこれですか?」 と小指を立てる小松さん。
「それはナオン」 と、松尾さん。
そんなこんなの漫才のようなやりとりがあって(笑)
客席を通路で3つに分けて、ドミソの和音づくりです。
客席が、不思議な一体感に包まれて・・・まさしく、
「つながる音楽」が生まれてる感じ~
後半は、客席が歌うような場面もあって、
本当に楽しい舞台でした。
舞台のセット自体もユニークやけど、
セットを生かして映像を使っていくのも面白かった。
ネズミの雨が降ってくるシーンがあるんやけど、
セットの上に、映像が重なって映るし、それがまたリアル。
「クーツェ」役の熊谷和徳さんは映像のみの出演。
タップダンサーなんやけど、影のように映るねんな。
主人公にだけ見える「クーツェ」
一緒に影と麦ふみダンスを踊るところもユニーク。
ファンタジーやけど、現実的やったり、
ほろりとしたり、考えさせられたり、
また、原作読もうっと!