中村紘子
2010年1月23日(土)
・スカルラッティ パストラーレとカプリス
コロコロコロと丸い音が転がるような軽快なリズムの音楽。
・ベートーベン ピアノソナタ第8番「悲愴」
スカルラッティの後にはいきなり、重いベートーベンが登場しました。今日の私にはベートーベンは面白くない、というか、何か乗らない雰囲気で楽しめませんでした。
・シューマン 謝肉祭
シューマンはベートーベンと同じロマン派音楽でもこうも違うのかと思わされました。ベートーベンが白黒の音としたら、うっすらですが、色が着いているのです。しかもちょとおどけた音使いも感じられ、楽しめました。今日の私には色彩が必要だったのでしょう。
・フォーレ ワルツ・カプリース第1番
フォーレは、ロマン派から印象派への過度期なのでしょうか。ラベル的音色を感じ、フッと身体が軽くなるような、ノリがありました。
・ラフマニノフ 2つの前奏曲変ホ長調、ト短調
私が今日一番期待をして聞いたのは、ラフマニノフです。ラフマニノフにかかると、ピアノもオーケストラ並の音楽性を出そうとスケールが大きくなっていきます。からだ全体で音楽を感じ、そのダイナミズムに酔いしれます。
・ショパン バラード第1番、練習曲黒鍵、同革命、ポロネーズ英雄
最後は中村紘子お得意のショパン4曲。私は、ポロネーズの中では英雄が一番好きですが、私にはこの曲が甘酸っぱく感じられ、涙を流すことが度々です。今日も身体が震え、心の中で「ブラボー」と叫びならが、縷々涙しました。
アンコールは、3曲。ドビュッシーの月の光、ブラームスのハンガリー舞曲第1番、そしてやはり〆はショパン幻想即興曲。
月の光を生演奏で聞くのは、初めてです。ガラスの積み木細工でできたようなこの幻想的な曲を、演奏が終わり、中村紘子は細心の注意で、組み立てた(演奏した)ガラスが壊れないように「そっ~と」ピアノから手を離すのです。聞いている聴衆も息が詰まるような瞬間です。この緊張感は再生音楽では到底味わえません。
アンコールは大サービスの3曲。中村紘子はきっと、ハンガリー舞曲で終わりにしたかったのでしょう。この曲はオーケストラのアンコールで良く演奏されるものですから。でも、最後はやっぱりショパンでした。


インターバルタイムに調律は珍しい。
2010年1月18日、広島市中区「広島厚生年金会館」
773PV,215IP
2010年1月23日(土)
・スカルラッティ パストラーレとカプリス
コロコロコロと丸い音が転がるような軽快なリズムの音楽。
・ベートーベン ピアノソナタ第8番「悲愴」
スカルラッティの後にはいきなり、重いベートーベンが登場しました。今日の私にはベートーベンは面白くない、というか、何か乗らない雰囲気で楽しめませんでした。
・シューマン 謝肉祭
シューマンはベートーベンと同じロマン派音楽でもこうも違うのかと思わされました。ベートーベンが白黒の音としたら、うっすらですが、色が着いているのです。しかもちょとおどけた音使いも感じられ、楽しめました。今日の私には色彩が必要だったのでしょう。
・フォーレ ワルツ・カプリース第1番
フォーレは、ロマン派から印象派への過度期なのでしょうか。ラベル的音色を感じ、フッと身体が軽くなるような、ノリがありました。
・ラフマニノフ 2つの前奏曲変ホ長調、ト短調
私が今日一番期待をして聞いたのは、ラフマニノフです。ラフマニノフにかかると、ピアノもオーケストラ並の音楽性を出そうとスケールが大きくなっていきます。からだ全体で音楽を感じ、そのダイナミズムに酔いしれます。
・ショパン バラード第1番、練習曲黒鍵、同革命、ポロネーズ英雄
最後は中村紘子お得意のショパン4曲。私は、ポロネーズの中では英雄が一番好きですが、私にはこの曲が甘酸っぱく感じられ、涙を流すことが度々です。今日も身体が震え、心の中で「ブラボー」と叫びならが、縷々涙しました。
アンコールは、3曲。ドビュッシーの月の光、ブラームスのハンガリー舞曲第1番、そしてやはり〆はショパン幻想即興曲。
月の光を生演奏で聞くのは、初めてです。ガラスの積み木細工でできたようなこの幻想的な曲を、演奏が終わり、中村紘子は細心の注意で、組み立てた(演奏した)ガラスが壊れないように「そっ~と」ピアノから手を離すのです。聞いている聴衆も息が詰まるような瞬間です。この緊張感は再生音楽では到底味わえません。
アンコールは大サービスの3曲。中村紘子はきっと、ハンガリー舞曲で終わりにしたかったのでしょう。この曲はオーケストラのアンコールで良く演奏されるものですから。でも、最後はやっぱりショパンでした。


インターバルタイムに調律は珍しい。
2010年1月18日、広島市中区「広島厚生年金会館」
773PV,215IP