水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

5月22日

2014年05月22日 | 学年だよりなど

  学年だより「勉強法の確認」


 ほどよく正しい勉強法で、十分な勉強量が確保されていさえすれば、学力は自ずと向上する。
 しつこいようだが、今のレベルの勉強においては、本質的な頭のよさは関係しない。
 成績があがらない人は、「やり方」「量」のどちらかまたは(多くは)両面で問題があるのだ。
 1年生の1学期に書いたこと(1学年だより№5)をもう一度確認しておきたい。


 1 ノート・教科書・副教材に日付を書く  人間の記憶は時系列で整理される。

 2 「できたチェック」「できなかったチェック」をする   まず分けること。

 3 暗記は繰り返しあるのみ  短期記憶は一日以内に再アクセスしないと半分以上失われる。

 4 わからない時はわかるところまでもどる   病状にあった治癒を。

 5 やることを書き出す  視覚化による全体像の把握、進捗具合のチェック。

 6 やったことを記録する   自分をメタ化する。

 7 要るものは貼る・不要なものは捨てる   勉強力とは頭のよさではなく情報処理能力。


 自習時間や休み時間のみなさんの勉強ぶりを見て、だいぶ集中できる子が増えてきたなと喜ぶ反面、たんに材料を眺めているだけの光景をたまに見かけて残念に思うこともある。
 とにかく書こう。手を使おう。手が使えてない時は頭も使えてない。
 2年生の時に書いた(2学年だより№42)ことを復習しておく。


 ~ やり方を具体的に言うと、まず問題と答を読みます。実力がついてきたら、ある程度考えてもいいでしょう。そのほうが解答の定着率が上がります。そうしたら、直後に解き直します。たいてい解けないと思いますから、もう一度(二度三度)解答を読みます。何も見ないでスラスラ解けるようになるまで、その場で繰り返します。
 これができてはじめて短期の記憶ができたといえます。これを怠るとアウトです。その場で解けないものは、本番でも絶対に解けません、気をつけましょう。
 特に理数系教科において、解答を読むだけとか、答を写すだけでは意味がありません。必ず自分の手で解き直してみることが肝要です。これをやらないと、問題が身につきません。そのうえで、解説の重要なところにマーカーで色をつけます。段落丸ごとという場合は、段落全体を鉛筆でカッコで囲んでおきます。 (荒川英輔『再受験生が教える医学部最短攻略法』エール出版社) ~


 マーカーで色を塗ったり、ノートをまとめ直したりする段階は作業にすぎず、その時点ではまだかしこくなってない。まして、ただ眺めているのは暗記以前の段階だ。
 その後、自分で解き直したり、書き直したりして、すらすらとできるようになったとき、身についたという。
 「作業でインプット→アウトプットで確認」というサイクルを繰り返すのが勉強だ。
 どれだけ身についているかを調べるのが、模試や定期試験の役割であり、そこで不具合が確認されたら、すぐさまもう一度解き直し、書き直して覚えていけばいいだけのことだ。

コメント
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