「停戦とは公正な和平の為の現状の一時的な“凍結”」と4月7日付けの長周新聞の一面にある。確かに今のこの国の大手メディアは一方的にロシアの非道な戦争(侵略)を責めている。
しかし、一人の兵士の側に立った時、ロシア兵もウクライナ兵と同じに死の崖っぷちにいるはずだ。そしてお互いにかなりの死者や傷者を生じさせてしまった。それに武器を与え続けている西側諸国がある。
両者にとって「敗戦ではない停戦」の時期ではないか。
欧州の非常時が極東にも飛び火して、この国は米国の中国政策の為に従属国としての軍事化を進めている。
日本は右傾化する前に従属国ではない普通の独立国となるべきである。その為には、国民は戦争の事実の歴史を知るべきであろう。
そもそも戦争に「正しい戦争」というのがあるのだろうか。
「革命戦争は正義の戦争だ」と言ってきたのは、レーニン、スターリン、毛沢東らであったが、それは正しかったのか。現に、中ソ国境紛争やカンボジア・ベトナム戦争もあった。
クラウゼヴィツにとって「戦争は正しいものでもなければ不正なものでもなく、単に『敵を強制して我々の意思を遂行させるために用いられる暴力行為』であり、『他の手段をもってする政治の実行』にすぎなかった」と言う。
【引用文献:入江隆則『敗者の戦後』中公叢書】