どうしようもなく愚図、頑固、愚鈍、鈍重で救いがたい不器用な生き方。
こういう男や女が周りには結構ゐたと思う。自分だけはそうなるまいと気張って生きてきたが、どうなるものやら。
案外振り返れば、おのれも十分不器用だったりしてる。
マット・デモンだからスッキリしたくて見始めたものの、全くの期待外れ。だが最後まで一気に見てしまった。
ストーリーは、フランスに留学した娘が無実の罪で刑務所に入れられ、フランス語もできない愚図な父親が娘を救い出す物語である。途中シングルマザーと小さな娘との出逢いもある。
映画の中で「STILLWATER」と言葉が出てくるが、単にオクラホマの地名であるらしい。「まだ水」の意味か、「水に流して」と勝手に想像してしまったが、見当違いのようだった。
老い先短い身としてはお気楽なモノを観たかったが、意外にも真面目なモノを観てしまったという落胆と、終わり方が小洒落たフランス映画感があったのは、舞台がマルセイユなのだからしょうがないかも。
終始マット・デモンの鈍重さのむず痒さが妙に残る映画でした。子役の娘がとても可愛い、いずれ綺麗な女優になって欲しい。