1944年1月、清沢冽は「東條から一回も戦後の経営、新秩序に関する構想を聞いた事がない」と日記に書いている。(『暗黒日記』岩波文庫)
そう言えば、岸田からコロナ後の世界、今後の此の圀の経済のことも、防衛のことも聞いた事がない。
「新」資本主義、「異次元」の少子化対策、防衛費「倍増」、という看板の架け替えがあるが、中身は全く説明されない。少なくとも、彼の口から、原稿を読まずに、此の国のあり方を聴いた事がない。
故安倍氏のように、「戦前回帰」の幻想や「憲法9条」の閣議否定という奇手も困りものだが。
岸田のように解らない、或いは「無」というのもこれまた始末が悪い。