若い頃、春闘と云えば、「スト」それも鉄道ストでえらい難儀をして通勤したことを思い出す。
西武鉄道や京浜急行はストをしなかったが、デパートの西武はストをするという。ストは嫌いだったが、特に労働者の人権が軽視される今の時代には、企業に社会的な雇用責任を自覚させる意味でやらねばならない事であろう。
特に労働権という感覚が欧米に比較して薄いこの国の人々には、是非ストをやって、こんな人権表現もあると広めて欲しい。
デパートはストによってブランドイメージが傷つくような感じがあるが、近頃の販売分野ではセルフ・レジに移行する流れがあって、人が客に商品を介して対面で労働を売る職場としては、デパートは最後の牙城であろう。その代表としての労働スト権の発動は他の分野の見本となって欲しいものだ。
昔、東京では西武と伊勢丹はファッション・リーダーだった。今度は労働運動の復活の旗手というのも洒脱である。