玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

戦争は不条理

2022-03-10 19:11:52 | 或る話

抑々、戦争というのは、まさかで不条理なモノだろう。プーチンは原爆を落とすかもしれない。その理屈は、アメリカも1945年8月にやったじゃないか、という理屈だ。

大国ロシアは大国として振舞っただけ、とあの表情の薄い冷たい顔で言うだろう。その時彼は世界が認める「狂人の指導者」になる。

この国の戦争のはじまりは浪花節や歌舞伎の世界でもあった。

1941年12月8日の真珠湾奇襲の前に、東郷外相が11月29日の大本営政府連絡会議で「○日ヲ知ラセロ、之ヲ知ラセナケレバ外交ハデキナイ」 と軍部に迫った。

その時、海軍の永野軍令部総長(伊藤整一次長という説もある)は「ソレデハ言フ ○日ダ・・・」と初めて攻撃の日取りを軍人以外の文官に教えた。そして、永野・島田・岡等海軍側は「国民全部がこの際は大石蔵之介をやるのだ。」とも言ったという記録がある。

何と悲しいほど安易で、愚かな大義だろうか。そのおかげで320万人以上の同胞の命を失い、2000万人以上の周辺諸国の人たちの命を奪ったのだから。

平成上皇が一生をかけて周辺諸国の戦地を訪問し、慰霊に努めた姿勢が分かる。そして、昭和天皇が戦犯を祀った靖国に参拝しない理由も少しわかる気がする。

【引用先:『杉山メモ』原書房、保坂正康・半藤一利『「昭和」を点検する』講談社現代新書】

次の桜までは、ともかく梅を満喫しよう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国家官僚へも民間派遣をするべきだ

2022-03-09 19:24:35 | ブツブツ

外交のアベが「核の共有」を言う、これ自体が外交の否定だろう。鉄壁のガースーが、台本が無ければ、記者会見すら開けない程度の会話能力だった。マスコミの造った虚像だった。自らの耳を塞いで、天皇の懸念も聞かずに「安心・安全」と念仏を唱えてオリ・パラを強行した。その間、コロナによって多くの老人の命を奪った。さぞかし年金や健康保険を所管する厚生労働省の官僚たちは内心喜んでいたに違いない。

抑々、この国の官僚たちには税金で予算が成立しているという感覚を失い、この国の国有財産価値と国民の預貯金を担保財産として、それを国債という借金にして、日本銀行に紙幣を印刷させることが官僚の裁量だと思い始めている。

そして、東大卒の割には安月給で我慢して、早い定年後の自らの天下り先を確保するために、永遠に続く自民党政権の有力議員の政治献金先に公金?をその議員の御機嫌を取って配っている。

そんな感じが透けて見えるのだ。

まず、「厚生」労働省という古めかしい名称を変えよう。医系技官を各大学からの期限付きの派遣にしょう。これが民間派遣、「官から民へ」基本路線ではないか。

橋本行革で表面だけ減らした省庁を復活して、責任主体を次官に限定すべきだ。

旧省庁数以上に実質次官級の審議官を増やして、次官相当の天下り先を増やしているのだろう。

ともかく知恵の出ない、人事が恐く意見具申の勇気のない、出世欲の塊の国家官僚の替わりに、非正規の国家公務員や民間からの派遣公務員を推進するべきだ。

それが小泉、竹中がやるべきだった、本当の「官から民へ」ではないか。

まずは、コネクティングルームの医系技官や財テクをしている分科会会長やいつもマスクや下を向いて顔を隠しているアドバイザリー・ボードの医学者を交代させて欲しい。もっと実行力のある頭の良い民間の学者や研究者を派遣するべきだ。

今年の梅はとくに印象深い。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木戸幸一の日記 -9-

2022-03-08 19:00:21 | 近現代史

前日のグルーの『滞日十年』の真珠湾攻撃のことを少しばかり深堀すると、これに対応する日本側の史料としては『木戸幸一日記』ということになろう。

1941年(昭和16)年12月8日

午前0時40分、(原文は12時40分)東郷外相より電話にて、米国大統領より天皇陛下への親電を持参せる趣にて、これが取り扱いにて相談あり、・・・。東郷外相参内すとの通知あり、余も亦2時40分参内す。宮中にて外相と面談。3時半帰宅す。

7時15分出勤す。今日は珍しく好晴なり。・・・三宅坂に向かふ。・・・愈々今日を期し我が国は米英の二大国を対手として大戦争に入るなり、~思わず太陽を排し、瞑目祈願す。今暁既に海軍の航空隊は大挙布哇(ハワイ)を空襲せるなり。・・・

木戸は当然12月8日の明け方に真珠湾奇襲していることを知っているのだが、それの前に立ちはだかるように、その瞬時の時間を突いて敵国アメリカのルーズベルト大統領からの「親電」が、恰も全てを視通したように送られてきた敵国の異様な意図への関心が日記にはない。

あの慎重で他人の云うことを信用しない木戸幸一が真珠湾奇襲攻撃ですっかり浮足立っているのだろう。

ところで、「ルーズヴェルト親電」に直接携わった東郷茂徳外相は、戦後の回想録『時代の一面』の中で、概ねこう言っている。

―1940年第二次近衛内閣以来、外務省電報が米国政府に盗取されていたことが米国議会査問委員会で明らかになった。これについては日米交渉当時の亀田電信課長に電信暗号の機密保持は大丈夫か?と聞いたが、同人は大丈夫ですと答えた。…自分が処理した末期では駆け引きの余地はなく、すべて手の内見せての取引となっていた。右遺漏のため交渉上の実害はあまりなかったと思う。―

後段部分では、如何にも官僚らしく、自らの責任逃れをしているのが気に入らない。

いつの時代も、この国の官僚の責任逃れは変わらない。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ルーズヴェルト親電―『滞日十年』―

2022-03-07 19:11:10 | 

グルー米国大使の日記には、―

1941年12月7日

―今日ラジオがルーズヴェルト大統領がメッセイジを送ったと放送した―翌12月8日、午前0時(原文12時)過ぎ東郷外相に会いメッセイジを伝達したー0時半(原文12時半)頃外相官邸を辞去した。ー

1941年12月8日

ー午前7時、グルー大使は「できるだけ早く来てくれ」と東郷外相の電話で起こされた。7時半、外相官邸に着いた。12月8日付の「交渉に依って何らかの取極めに到達することは不可能なり」と交渉決裂の通告だった。大統領親書に対する天皇回答も含むとのことであった。

グルーは大使館に帰り朝飯をたべた。その後まもなく、大本営が英米と戦端を開いたとの「読売」の報道で開戦を知った。そして、まもなく大使館の門はすべて閉ざされた。―

これが、約80年前にこの国のアメリカ大使であったグルーの真珠湾奇襲の前日と当日の出来事の粗筋である。

    

親書は、11月26日に過酷な条件のハル・ノートを突きつけておいて、何らその具体的な解決の申し出がない不思議な文書だった。最後は「陛下にこの確定的な危機に暗雲を一掃する方法を考慮していただこうとするものです」と結ばれているだけだった。

まず思うことは、真珠湾奇襲なのに、その日に合わせて、ルーズヴェルト大統領から天皇に親書が届くことなど、抑々、わずか数時間のズレという絶妙なタイミングで、片方の親書が来て、片方が奇襲をするということは有り得ることなのだろうか。結果は、歴史上では、まるで日本が悪の権化ではないか。

ここから、いろんな疑念がわく。㈠アメリカは日本の暗号を既に解読し、真珠湾奇襲を知っていた。㈡日本から攻撃させるために所謂『ハル・ノート』を敢えて通告した。㈢あくまでアメリカは平和的であって、戦闘的だったのは日本であったことを示すために、敢えて具体的な解決策のない「親書」をラジオで公表までして、しかも奇襲ギリギリの日程と時間に合わせて天皇の手元に「親書」を送った。ルーズヴェルトはくせ者である。

この時点で、この國は既に敗戦していたのだ。

ふと思うのは、この国が敗戦という犠牲となった80年前のことに類似した戦争が、今また21世紀に起こっていることである。これでは20世紀に戻っているようではないか、…。

今度は、旧ソ連のような悪辣なプーチンの「ロシア」が、80年前の狂気のヒットラーと「ナチ」のようにウクライナの人々を虐待していく。別の角度からすれば、プーチンは、かつての真珠湾奇襲の自国民の犠牲も厭わなかった残酷なルーズヴェルトのように振舞っている。ただし、ルーズベルトはその実像を見せずに善人面を通した。

幸運にもルーズヴェルトが死んだので、日本は彼の非道な「無条件降伏」の縛りから抜け出して『ポツダム宣言』に受諾して終戦となった。今のプーチンのウクライナ侵攻はあの時のルーズベルトの「無条件降伏」を求めている。

今確実に言えることは、21世紀なのに、異常な力によって20世紀の時間へ引き戻されている。

不思議だが、この世界が100年前に戻ろうとしていないか!!!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボタン誰が押すのか?

2022-03-04 19:28:54 | 時事

近頃、世間というマスコミでは、盛んに「核の共有」ということが問題化しているが、まず、議論以前に、この国にかつての戦争で加害された東アジア、東南アジアの諸国はこの国が核に関わることを許さない。これが現実だ。

そして仮想問題として、仮に核を何らかの形で共有できたとして、国会で119回も嘘をつく人間に絶対に核ボタンの傍に居て欲しくない。

ましてや連立組んで、防衛大臣か官房長官になるかもしれない橋下や松井なんて言う得体のしれない人間は想像するだけでも恐ろしい。

アベの拡声器となっている女性議員たちは、男性世界の名誉や権力欲から離れて、本来の人間性に立ち戻って欲しい。

どんなに官僚に裏切られ、天災にも見舞われて、自民党政権の原子力行政の歪みの犠牲となった運の悪い民主党を、嘘つきアベは「悪夢のような~」と言ったが、君こそ戦前の妖怪の孫の「悪魔くん」かもしれない。

究極の選択として、常識、教養、性格、人格の面で、アベよりも鳩山を、スガよりも菅を信用する。

普通の住宅地の中にあった。移設されたのか、由来は聞いていない、…。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする