袴田事件の再審請求が東京高裁において特別抗告が無かったので、やっと再審査が決定した。まずは良かった。
袴田氏は87歳である。静岡地裁が9年前に抗告した。むごい仕打ちをしたものだ。
抗告を決定したのは誰か?そこには検察という組織はあるが、意思決定者を特定させない狡賢さが見える。被告側は恨みようがないので、残酷な決定ができるのだ。
検察は何故人権を侵す権力を振るうのか?
「検察の無謬性を守りたいがため」と識者は云うが、実態は「官僚の面子や組織の体面」であろう。
結果は、単に人権侵害でしかない。しかも被告側は誰を責めるかの特定もできない。ウシュマンさんを放置した名古屋出入管理局にも同質な人権侵害の体質を見る。
「むごい!」「ひどい!」ということが、アベスガ政権の自己責任論の風潮で是認されてきた、と感じる。
キシダ政権も質は同じだろうが、前面に出さないので、今回は検察の上層部も抗告に前向きにならなかったのではなかろうか。
あるいは、特別抗告をすればリベラル層が騒ぎ、統一地方選を前に自民党支持率が下がると忖度をしたのかもしれない。寂しい国になったものだ。