畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載8『木の芽』

2015-02-27 17:09:04 | 山菜

 一掴みの「木の芽」


 茹でて小鉢に。後は好みで生卵を割り入れ醤油や出し汁で食べる。

  『木の芽』

 これこそ大人の味だ、この味が分れば本当の大人だ、と言う父母の言葉に背伸びをしていた訳でもないだろうが、
その玄妙幽玄な味に、雪深い山里の総てを感ずるような気持ちになってきたのは、
あの頃の父母の年齢に近付いたからなのかも知れない。

 雪が消え、雪国の植物総てが一気に萌え出す頃、アケビの芽、蔓の先端が伸び始める。
それを辛苦して探し摘み集める。これがこの地方で言う「木の芽」である。一口で大人の味と表現してしまうが、
幽かな苦味と、青物の味は他に比較べる味も無い。

 聞くところによると、妙高の太いそれも又、関東の雪の無い地方の木の芽も、アクが強く、苦すぎ、
水に晒した位では太刀打ち出来る物では無いと聞く。昔、母が丁度良い時期に会い、
生来の手先の器用さと相俟って、大きな箕に山盛りに採った事があった。その場所は、
沢の奥深く雑木を切りに通うような道で、かろうじて普通自動車やリヤカーが入るほどの道だった。

 しかし、もっと前は田圃を耕作していたような形跡が有り、
昔で言う年貢逃れの「隠し田」のような存在だったのかも知れない。

 その耕作跡地の水平な場所に生えた、背丈の低い「ウツギ」や、「カヤ」にアケビが繁茂して絡みつき、
格好の「木の芽畑」になっていたのだった。今程山菜採りがブームで無く、
山菜採りが雪国の人々が長い冬に決別する儀式であった頃の話だ。
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蕎麦を探して三千里(2終り)

2015-02-27 04:59:42 | 食べ物

 お手元です。ちなみに、前回の3枚目の写真は新潟名物の「ヘギ蕎麦」で3~4人前かな。
ここの地名は「大崎」だけれども、ここにはもう一軒「宮野屋」と言う有名な蕎麦屋も有ります。



 結構待たされていやが上にも期待の心は高まりました。
はい、スベルべトーちゃんの注文は「野菜天麩羅蕎麦」ですよ。



 健淡家と言えば多少耳触りは良いけれど、ただの大食いのスベルべの注文は・・・。
当然ながら大盛りです。多少多めだけれどもこれでたじろぐスベルべではありません。



 野菜の天麩羅だけれども、パリッと揚がっていてさすがです。


 スベルべママ注文の掻き揚げ蕎麦は「冷・温」二種類あってこれは冷の方。
そして、掻き揚げは「大判」と「小判」の二種類が有ってこれは「小判」の方ですから「大判」って器が隠れるなー。

 思いだしたけれども、一昔前に食べたラーメンの大盛りは半端な量で無かったなー。
事前に聞いていた「丼が、すり鉢並の大きさ」と言う表現が、あながち嘘でも無いと言う大きさだった。

 張り切って注文し、出てきたラーメンを見て本当にびっくりしたっけ。
でも、驚いたのは隣のテーブルのお客さんも同じだった。

 「あのー、失礼ですけれど、お一人でお食べになるのですすか?」なんて聞かれた。
期待?と好奇心のまなざしで見られては、後ろを見せるわけには行きません。(ちなみに妻と娘が同席)

 こんなの自慢したってしょうが無いけれど、今よりもちょっぴり若かったスベルべトーちゃん。
麺のかけら、野菜の一片も残さずに完食してしまいましたよ。
でも、大食いって長生きしないって話しも聞くから少し心配でも有りますね(笑)。

              (終り)


 
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