一日に幾度となく散歩をせがむマックス。
どこか記憶の片隅に有るらしくて、駅の跨線橋に足を向けたがる。
そして、ヨイショ、コラショのドッコイショーとばかりに階段を登る。
覚束ない足取りだけれども、決して登ることを諦めない。
途中で一服。
はい、ようやく最後まで登りきりました。
降りるときは、リードを引っ張って体重の負担を少なくしてやるとスタスタと降ります。
昔、お年寄りの送迎をしていた際にオバーさんの呟きを聞いた。
「バサだのバーちゃんだの言うけれど、私だって昔は若かったんだ」なんて言葉。
ほれ、マックスだって若い時はご覧の通り。
何物をも恐れぬ勇猛果敢で、突っ走るエネルギーの塊のようだった。
何回も紹介した事のあるマックスの姿。
トーちゃんのゼンマイ採りに同行し、落石を追って100メートルも駆け降り、拾って咥えてきた。
ほら、もう本当に働き者でねー。
さつま芋掘りなんて、全身で取り組んでいましたよ。
冬ともなれば、スベルべ夫婦にお供して山に登る。
リードの一方を腰に巻くと、引っ張って進む馬力の持ち主。
犬も、人も同じです。
生まれて、やがて老いていきます。なんだか少し寂しい現実です。
昨夜は二時少し前に起こされました。
気ままに歩くマックスに付き合い、帰宅して「どっち?」と尋ねると内玄関を向く。
結局、内玄関で寝て、朝までぐっすりと静かに寝てくれました。
お陰さまで、五時に仕掛けた目ざましがなるまで寝たスベルべでした。