畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載316「トーちゃんとカーちゃんと」(その2終わり)

2024-06-18 04:19:14 | 暮らし
 農天市場でのトーちゃん

 農天市場でカーちゃんの後ろ姿

    トーチャンとカーちゃんと(その2終わり)

 いじめられることを心配して両親はトーちゃん、カーちゃんを封印。土地並みの「つぁつぁー」「かっかー」と呼ぶように言いつけられた。姉たちは習慣からカーちゃんと呼び始め、途中で気づき「かーかっかちゃん」なんて哀れな言葉を口にすることさえあったらしい。

 さて、私は帰郷後、この魚沼の地で生まれたが、戦後になり世の中も変わったらしくて最初から「トーちゃん」「カーちゃん」と呼んでいましたが。
私は二人の娘にも同じ呼び方、とーちゃんカーちゃんを使わせた。家内の叔母には古い、戦前みたいだと言う人も居たらしいが。

 でも、田舎の仏事の際に帰郷した娘の子供が、親を見失って「ママ、ママー」と探し回るのに、真顔で「おい、ねら、この子は腹が減ったげだぞ、まんま、まんまだてや」なんて親を探したとか。

 他人事とではありません、我が家も娘と家内が東京に出かけた際に、家内を見失った娘が「カーちゃん、カーちゃん」と泣いたら、周囲がみんな驚きの表情で見たと言いますから。ちなみに今でも夫婦のたがいの呼び方はトーちゃん、カーちゃん。いまさら名前では恥ずかしい。
          (終わり)
コメント (2)
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