今は、ステンレス製の鍬になり錆びずに便利。
こんな、特殊なアイアンも。山芋掘り道具とも言いますが。
ナイスショットな日々(その2終わり)
「実は俺もアイアンだけは持っているんだよ」聞いた若者たちは喜んで「なーんだ、八木さんも持っているのか。今度一緒にコースに出ましょう」なんて誘ってくる。
私は真面目な顔をして「俺のアイアンはな、先端がこんな格好なんだよ」と手のひらを広げて見せる。「なーんだ、それって鍬じゃないですか」「あー、先の平たい平鍬ってアイアンもあるしな」とそこまで聞くと大笑い。
そうですね、私のフィールド、コースは畑です。山の畑で春から、秋まで一人でナイスショットではなく、ナイスな畝を作り続けているのです。この畝作りにも凝り方が発揮される。メジャーと工事用の水糸は必需品なのです。ジャガイモサツマイモのようにたくさん作る品目の畝作りは、タニウツギの枝などを使って尺棒を作り、計りながら枯れたカヤの棒などを次々と刺していきます。
そして、畝建てにはそのカヤの棒のところに、水糸を縛り付けた鉄のピンを刺し、ピンと張って、その水糸に沿って真っ直ぐな畝を作るのが自慢です。こんなことを毎年繰り返して来たら、なんだか最近は腰が曲がって来たような。
でも、そのおかげで多種類の美味しい野菜が供給できるのですから、私の趣味もまんざらではないぞと、自画自賛の日々、年月を過ごしている。
(終わり)