「財欲」「名誉欲」(その1)
「雪と欲は積もるほど道を忘れる」と言うことわざが新潟にはあるという。知らずにいた我が身の見識の狭さに恥じるばかりだが、雪国育ちだったらおのずとその意味も分かろうかと言うもの。
「雪が降れば道が見えなくなり、欲が積もれば人の道を見失う」との意味だと言う。雪国暮らしの辛さは今では昔とは暮らし向きもずいぶんと変わり、道路はよほどの田舎道でなかった無雪道路と言う便利で楽な暮らしが普通になって、その有難ささえ忘れられる、いや知らないような世代が大半になってきた。
雪はともかくとしても、時代が変わっても変わらない、いやむしろ強くなっているかに見えるのが人の欲だ。欲にも種類がある。人間の三大欲は食欲、睡眠欲、性欲とされている。他にも六大欲、八大欲などと分類する事さえあるが、それらを大きく分けたら、生理的欲求と社会的欲求とに分けられるともいう。
これが仏教においては「飲食欲」「睡眠欲」「色欲」「財欲」「名誉欲」の五欲とされ、仏教とは言え生々しく現実味を帯びた分類。
(続く)
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