たまゆらの 儚き事の 口惜しく つひぞ不幸を いまだ悔い居り
先日 読経に来られたご住職がされた話で なさぬ仲の姑の介護を十数年された方が 姑が亡くなる前に「今まで有難う」と言ってもらい これまでの苦労が消えた 気持ちがすっとした と笑顔で言われたとか
では 自分はと思うに 父は亡くなる二日ばかり前に「ようしてくれて有難う」と言ってくれた
ただ父の時も母の時も 最初から私は一人っ子で それが当たり前のことだったから 「有難う」と礼を言われて 逆に申し訳ないような気持ちになった
それぞれに愛情込めて育ててくれて 自分達が死んだ後の事まで心配してくれていた両親
何もしていない 何も返せていないと 自分の未熟さばかりが悔やまれる
たぶん死ぬまで 死んでも親にはかなわない
お仏壇に手を合わせ 時々墓掃除に行く それで堪えて(笑)もらおう
などと まだ甘えているのだった