![]() | 落語小説集 芝浜 (小学館文庫) |
山本 一力 | |
小学館 |
酒好きの亭主が浜で大金の入った財布を拾う
亭主のことを案じる女房は それは亭主が見た夢で現実のことじゃあないと言いくるめる
心を入れ替えて真面目にひたすら働いた亭主
もう安心と思った女房は 亭主は本当に財布を拾っていたんだーと以来 酒を断っていた亭主に酒をすすめる
呑もうとした亭主だがー
酒を飲んで現在が無いことになってはーと酒を呑むのをやめる
「よそうーまた夢になる」
夢になっちゃあいけねえー
などというのがスジの落語の「芝浜」を 著者が「蒼龍」以来 お得意のこう背中にびしっと骨がまっすぐ入った人間達の人情物として仕立てている
「芝浜」
「井戸の茶碗」
「百年目」
「抜け雀」
「中村仲蔵」
いずれの作品も落語のスジは入っていながら 笑える落語とは別な物語に
この作品を受けての落語家の柳家三三(やなぎや さんざ)氏の解説がいいです
最後は ほっこり笑いでしめて下さいます
ええ
落語を聞きたくー見たくなりました