夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

太田忠司著「名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは美味しく食べる」 (ハルキ文庫)

2019-03-24 18:56:42 | 本と雑誌
名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは美味しく食べる (ハルキ文庫)
太田忠司
角川春樹事務所




これでいいのかー将来に迷いも生じた医大生・鏡味龍(とおる)は大学へ通う為に東京から祖父母とひいおばあちゃんが暮らす名古屋へやってきた
祖父母が営む喫茶ユトリロには昔ながらの常連さんも多い
「名古屋駅西 喫茶ユトリロ」に続くシリーズ2作目

その常連客の話から 学生食堂できしめんを食べていた龍はウェブサイトに記事を載せる女性に 企画した特集のモデルになってくれと頼まれる

名古屋めしをネットで紹介するという
龍のおいしそうな食べっぷりがいいのだとその女性 平野里央は言うのだった


「きしめんと誰にでもある逆むけのこと」
「雑煮と言葉にしなかったこと」
「おこしもんと壊れてしまった思い出のこと」
「生せんべいと道の途中で迷うこと」
「ひつまぶしと正しく生きていくということ」


それほど勉強しなくても 子供の頃から頭が良くて 医者になることを周囲から期待されーもう死んでしまったけれどー
母の病気を医者になって僕が治すーと医者を志し医学部に入った龍だが このまま医者になってもいいのかー
などと迷いが生じている

駅前再開発で祖父母の店も畳むようになるかもしれない

平野は両親の離婚で夫婦と言う関係が信じられない
人に対しても急に怒りをぶつけてしまう

彼女の言動に逆に考えさせられる龍

記事の企画の問題で編集部で衝突した平野は姿を消し

平野の父親側からの話を聞いた龍は平野に会う為に友人を頼った

意外な人物が協力してくれる


名古屋ならではの美味しい食べ物が色々出てまいります

龍を取り巻く 心豊かなあたたかな人々


人生は長いけれどー二十歳の頃の選択が人生を決めるーそれもまた

でも親としては 子供の就職
生計たてる手段って結構心配で気懸かりなものです


何しろ生きていくだけで お金かかりますもん

物語の主人公ながら 龍くんがどうするのか 気になります