昔 ショーン・コネリーの映画の007が好きだったので 大人になってから原作であるイアン・フレミングの007シリーズの小説を読んだことがある
しかし それは数十年前 もう細かな内容は記憶から消えている
ジェームズ・ボンドは狼のような笑顔を浮かべるなんて描写の小説もあり それにはティモシー・ダルトン演じるボンドが近かったかーくらいしか覚えていない
あまりに軟派系のジェームズ・ボンド物の映画も好みじゃないし 最近の悪党面すぎる原作からかけ離れすぎのジェームズ・ボンドもどうかと思っている
出演俳優は選んでくれと(笑)
どうもね英国紳士らしさが感じられないもので
(あくまで個人の感想です)
少し遠ざかっていたジェームズ・ボンドさん
どうして手に取ったかといえば
宝塚歌劇団宙組によって舞台化されたから!!!!!!!
これまで長年宙組のトップスターとして君臨し続けてきた真風涼帆さんと 相手役の潤花さんの退団公演でもあります
次期トップスターには この真風さんを二番手としてずうっと支え続けた芹香斗亜さんが就任
これはとても嬉しいニュースでした
芹香斗亜さんは組替えする前の花組でも当時のトップスターである明日海りおさんを二番手男役として支えておられましたしね
芹香斗亜さんが宙組に組替え後に明日海りおさんが退団すると 芹香斗亜さんに続く三番手男役がトップスターに就任で
当時 私は随分な人事だなと憤慨したものです
それでも芹香斗亜さんはくじけなかった
自分に足りないものは何かを考え続け さらにさらに努力をし自分を鍛え上げて
その精神力 頭が下がります
すごい ただすごい 素晴らしい
ガタガタ悪口三昧書かれる方もいるけれど まあ何処にでもアホはいるものです
踊れば どの場面を切り取っても美しい 決まる仕草
特に役として歌う声 歌唱力も素晴らしく
どんな役をも生き抜けて
今回は ル・シッフルのお役
悪役 原作とは違い 宝塚なので超イケメンの見かけ
お人柄はかなり個性的・・・というか ぶっ飛んだ設定
舞台はトップスターさんの退団公演ということもあり 多少トンチキ感あるコメディっぽく仕上げてあるので
(演出と脚本を手掛けた小池修一郎さんは 真風さんをたのしく送り出したい そんな気持ちを込めての舞台にされたとか)
これはもう小説の設定を借りた換骨奪胎なお話となっております
殺しのライセンス持つジェームズ・ボンド
彼はル・シッフルの企みを断つべく任務でバカラのゲームで彼と対戦することに
首尾よく勝利したものの ル・シッフルに拉致され えぐい拷問を受ける
ル・シッフルの死により解放され治療を受けて
それから愛したと思う女性は・・・・実は二重スパイであることを遺書で告白し自殺
それらを過去のものとしてジェームズ・ボンドは仕事を続ける
解説は杉江松恋さん
この解説の結びの言葉が「きわもの作家、フレミング万歳!」
これはもちろん 褒め言葉
日本でも通俗大衆小説なんて言葉がありましたが
読者がたのしめる作品を書き続けたことこそ素晴らしいーと
「たのしませたいと思う気持」は 多くの舞台を創ってこられた演出家の小池修一郎さんにも通じるものがあるのかもしれません
(コメント欄は閉じております ごめんなさい)