完結した「あきない世傳 金と銀」の登場人物についての短編集
「第一話 風を抱く」
大坂から飛び出し江戸に出た惣次が 婿養子にと望まれ両替商になったいきさつが描かれる
五鈴屋の主人となりながらー妻の幸の商才に嫉妬してしまい 遂には店を離れた惣次
井筒屋として 再び幸の前に姿を見せるまでの日々
「第二話 はた結び」
五鈴屋の支配人の佐助にはいまも心に抱く面影がある
その娘に似た面差しの娘に出逢う
娘はかの女性の妹だった
想い合いながら一歩踏み出せず 周囲もじれったく思っていて
「第三話 百代の過客」
老いて目も見えにくくなり 行く先のことを思うようになる竹
大坂に戻る頃なのか
そして若い大七も進む道について悩んでいた
本当に自分がしたいこと
「第四話 契り橋」
大川に橋をかける
ここに橋ができれば便利だろう
橋がかかるのを見たいと 五鈴屋の主人の幸も思う
腎輔は7歳上の幸を 子供の頃からずっと大切な存在として想い続けてきた
主従ではなく夫婦として生きたい・・・・・
本編では中途だった幸と腎輔の互いを大切に思う気持ちの その先が描かれた
表紙イラストからの栞もついています