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夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

中山七里著「隣はシリアルキラー」 〈集英社文庫〉

2023-09-16 23:37:13 | 本と雑誌

 

 

工場の寮で暮らす神足〈こうたり〉は深夜 隣室からのただならぬ音に目覚める

寮の壁は薄い

大きなシャワーの音

それから何かを解体するような気味悪い音

隣は中国人が住んでいる

一体何をしているのか

音からの想像・・・・・

ひどく不気味なことを思う神足

 

そして・・・女性の体の一部が見つかるニュースも

夜遅く外出する隣人を尾行した神足は・・・彼が遺体の一部を捨てたことを確認

 

捜査で話を聞きにきた刑事の宮藤に 隣人の怪しさを話すも信じてはもらえない

それでも公衆電話から警察に自分が知ることを通報もするのだが・・・

 

神足には警察と余り関わりたくない事情があった

かつて服役し 出所後 前科があることから就職できず ついに似た年恰好のホームレスから その戸籍・・・名前を買ったのだ

前科者で使っているのは他人の名前

 

それでも好意持つ女性を守りたい・・・

自分によくしてくれる矢口の力も借りるのだが

個人の限界を感じ 警察に自分が知ることを伝える

本物の神足は死んで発見されていた

衰弱して死んだのだ

 

神足の隣室へついに入る警察

彼らが見たものは 今まで発見されなかった残りの遺体・・・

隣人は行方不明

 

神足が大切に思う女性からの電話「助けて」

警察と共に 神足は必死

女性は無事だったが 女性を追いかけたという中国人は・・・階段から落ちて瀕死

連続殺人事件は解決したかに見えたが・・・

神足は気づいてしまった

彼女は嘘をついている

真犯人は 連続女性殺しは・・・あるコンプレックス抱く彼女だった

日本に来て言葉も分からない頃 親切にしてくれた彼女をー

彼女が殺した死体を解体することで 彼女を守ろうとしていた中国人

神足は中国人が彼女を殺そうとしていると思い 彼から守ろうとし

中国人は彼女の罪が暴かれるのを防ごうとしていた

 

解説は 宇田川拓也さん


ブックカバーについて♪

2023-09-16 10:09:11 | 子供のこと身辺雑記

書店で本を買う時にカバーもお願いしますーと言えば たいていは書店が出しているカバーを入れてくれる

〈私は文庫本など買う時にはたいてい3~4冊以上になるので カバーをかけてもらうのは遠慮して 読む時に自分でかける〉

今回 ちょっと驚いたのはこのカバー↓

何故に本のカバーにカレー

未来へつなぐ、元気と笑顔 60周年の 

りんごとハチミツとろ~りとけてる「バーモントカレー」甘口

12皿分〈6皿分×2〉

一体どうしたんだハウス食品さん?!

と思ってしまった^^;

面白いけれど

 

別に↓こういう柄もあります


今野敏著「暮鐘」 〈ハルキ文庫〉

2023-09-16 08:44:17 | 本と雑誌

 

 

 

テレビドラマ化された安積班シリーズの短編集

一話一話が短いのでキリよく読みやすい

安積班の刑事たちや 彼らを取り巻く人々の意外な一面が事件と共に描かれる

安積の大先輩の人間も登場

同期の速水も良い腕前をみせる

 

「公務」

働き方改革で残業を余りしないようにー改善された様子がないと注意を受ける安積だが・・・

そんなことをしていては市民の安全な生活が守れない・・・・・

かくして署長に直談判する安積

はたして?!

自分が優秀だと思っている〈その仕事の経験もない〉優秀な馬鹿どもに振り回されるのは誰だって大概にしたいものだ

登場人物の一人の言葉に全く同感です

 

「暮鐘」

表題作

事件が起きれば まず地域課 現場保存

そして駆け付けた機捜が目撃者や周囲の聞き込みにあたり

所轄の警察官

そして捜査一課の刑事たち

所轄の人間を下に見る捜査一課の佐治係長

安積は自分の部下の須田をバカにされては黙っていられない

須田はその優秀さを示してみせた

 

「別館」

シージャック もしくは人質にとられる そういう事件があるらしい

不確かな目撃情報が110番通報されたことから 海の上のことだが安積班も出張ることに

臨海班別館と呼ばれる水上安全課と協力し船に同乗させてもらう

いつもとは勝手が違うけれど これはこれで新鮮な物語

 

 

「確保」

安積にはソリの合わない相手もいる

しかしその相手にも自分の所属する場所を愛する気持ちはあるのだった

 

「大物」

若い桜井の指導は組んでいる村雨に任せている安積

桜井のことがよくわかっていなかったなと思う安積

 

「予断」

仕事が片付き安積班で歓談する場に鑑識の石倉も姿を見せて ちょっとした謎を示す

この問題が解けたのは安積

滅多にないこういう機会を愉しむ面々

 

「部長」

安積も新人時代に下についたこともある大牟礼部長

ずっと新人を指導してきた練れている人柄を味わえる

大牟礼から見れば 安積だってまだまだ青い・・・・ようだ

 

 

「防犯」

全ての事件が解決できるとは限らない

防げなかった事件にはもやもやが残る

 

ちょっとした気配り 各部署との連携で防げる事件もあるのかもしれない

 

「予告」

いついつこれを盗みますー犯行を予告され 盗まれてはならじといきりたち臨海署全体の問題だと集合がかけられた

 

盗みの対象のフィギュアを見ることができて嬉しい須田のお手柄も

 

「実戦」

不良の乱闘に駆け付けた安積班

黒木が鮮やかに騒動をおさめる

彼は剣道五段なのだそうだ

その腕前に 野村署長は試合に出るよう要望

だが黒木は試合と実戦は違うのだと話す

試合には出るがきっと負けるーとも