坂本竜馬を主人公とした短編を集めたアンソロジー
童門冬二作「戦いの美学」
同じ場所にいてしまった二人の男 坂本竜馬と中岡慎太郎
慎太郎の竜馬に抱く屈折した思いはー
田岡典夫作「お仁王さまとシバテン」
竜馬の姉の乙女は体が大きかったのだそうだ
女ながらに豪胆なー 妖怪にも勝ってしまう痛快
乙女は早く久しぶりに帰ってきた弟に会いたかったのだ
戸部新十郎作「桂小五郎と坂本竜馬」
剣を持っての二人を清々しく書いた一編
澤田ふじ子作「水面(みのも)の月」
坂本竜馬とおりょうの縁を寺田屋おかみの目から見たもの
津本陽作「うそつき小次郎と竜馬」
後年の陸奥宗光がまだ他の名前でいた頃 その欠点も含め 懐深く理解したのは坂本竜馬だけだった
神坂次郎「さんずん」
どうしても勝てない追い付けない男 坂本竜馬
檜垣は反感と照れ覚えつつ坂本竜馬を追う
新宮正春「坂本龍馬の眉間」
坂本竜馬を斬った男がいる
必殺の剣
かくして龍馬の死を扱った一編で この本は終わりとなる
編者・解説は細谷正充さん
人間的には、魅力ある人だったのだろう、とは想像しますが、現在語られている龍馬像は、司馬さんがつくりあげたものが根底にあるのではないかな、と思われてなりません。
良い言い方をすれば、彼の本質は、夢見る人、なのではないかな、と。
意地悪い言い方では、大法螺を吹いて、周りにちやほやされる人、ですね。
あと一〇年、生まれるのが遅かったら、史実には残らなかった人なのではないか、と思われるのです。
幕末から明治を、大法螺ふきながら駆け抜けて、老いた後、ドン・キホーテのように駆け抜けた時代を語る。
そんなことを想像して、龍馬という存在を悼む、わたくしです。
ファンではないけれど・・・
昔は どうしてそんなに坂本竜馬が人気高く騒がれるんだろうと思ってました
暗殺されて早く死んだことの他には
勿論子供の頃に伝記も読んだのですけれど
大人になって・・・逆に色々竜馬について書かれたものなど読むと・・・
本当に早くに死んだことが惜しまれます
勝海舟の考えていたことを実現する実行力もあった人間
もし坂本竜馬が生きていたら
西南の役も無かったのではないかと思うのです
死なずに済んだかもしれない多くの人々
商人としての経済感覚と武士の誇り そして世界人であろうとした・・・・・・
学者は世界を案外狭く見ておりますが 坂本竜馬は そう学問はしないかわりに実践できる知識を勇していたのだと
NHKの大河ドラマは観ていませんが^^;