仙台藩の宿場町 吉岡宿には「伝馬役」なるものが課せられていた
伝馬役とはー宿場町間の物資の輸送を行う
しかも吉岡宿は藩直轄ではないから藩からの助成金は無い
どうすれば吉岡宿の人々の暮らしが少しでも楽になるか
穀田屋の十三郎はいっそ直訴をとも思うが
それは浅慮 直訴は死 一族郎党にも迷惑がかかるのだ
自称吉岡宿一の知恵者である茶師・菅原屋篤平治 には考えがあるという
それはー
こともあろうに殿様に金を貸して利息を得ようというものだった
まずは殿様に貸せるだけのお金を集めなくてはいけない・・・・・
しかし しかし 必要なだけの金は集まらない
生活がとつおいつな人間が殆どなのだ
商いをする者だって 己の商売を危うくするだけの金はなかなか出せない
言い出しっぺの篤平治は妻の賛意と思い切りの良さに驚きつつも 押し切られるように売れるものは売る
手放したくない品もあったが そういうものこそ売らねばとー
十三郎の息子の音右衛門は やはり家財を手放す父親に反感を見せる
いっそ手堅い商売をする十三郎の実家で今は十三郎の弟が主人となっている店へ行くと
十三郎の父は宿場中の人々が知らぬ者ない守銭奴だった
その取り立てが厳し過ぎて夜逃げした一家もいると噂されるほど
そして十三郎は自分が出来が悪いからー長男であるのに穀田屋へ養子に出されたと思っている
出来の良い弟を後継ぎに残したのだと
まだまだ金が集まらない中 十三郎の弟の造り酒屋・両替屋 浅野屋の主人である甚内が大金を出す
彼は守銭奴ではなかった
宿場の人間の為にー
その浅野屋へある夜 怪しい人影がー
泥棒だと追いかける人々
だが・・・・逃げる男は実は金を置こうとしていたのだ
暮らしていけなくなり十三郎の父親にも借りた金があり 夜逃げしようとしていた男は その十三郎の父親の先代の浅野屋甚内に姿を見られる
ところが先代の甚内は 男が逃げないといけない 暮らしがたたなくなったは世の仕組みが悪い 男のせいではないと言う
そして暮らしの足しにと男に金まで与えた
これを恩に思った男は 懸命に長年働き続けて 先代の甚内に返す金を貯めてー
ところがやってきてみればー既に先代の甚内は故人で 後を継いだ現在の甚内も金は受け取らない
だからこっそり置いて帰ろうと思った
宿場の人々は驚く
では浅野屋は守銭奴ではない
むしろ寛大で心が温かなー
これを受けて十三郎の弟の甚内は話す
実は先代が何につけても始末をし銭を貯めていたのはー宿場の人々の為だった
今の十三郎がしようとしていることを先代も 十三郎の父親も考えていたのだ
自分の代で必要な金が作れなかったら その次の代の当主が それでも足りなかったら 次の代の者が貯めて
いつかは宿場の人々の助けにと
更に外で 動きがおかしい現在の甚内
その弟の姿に十三郎は いままでの出来が悪いから養子に出された
その思い込みが間違っていると知らされる
十三郎の弟は目が子供の頃から悪かった
養子の話が来た時に そういう目の悪い者を他人様の息子には差し出せない
だから健康な十三郎が養子に選ばれたのだと
出来が悪いからーなどではなかったのだ
弟は父の教えを守り 金を貯めようとした
それでも十三郎達が必要とする金額は集まらず
十三郎の弟の甚内は もう商売ができないー店をつぶしてもー父親の悲願の為に金を出す
出してくれる
出させてくれーそう頭を下げる
この甚内役の妻夫木聡さんの静の演技が良かったです
抑えた口調 態度
ああ いい役者さんだなと思いました
ちょっとウイキペディアからコピーさせていただきます↓
[造り酒屋・穀田屋
穀田屋十三郎 - 阿部サダヲ:穀田屋の当主。生まれは浅野屋で、穀田屋には幼少期に養子に出された。吉岡宿の窮状を見て、その行く末を案じている。
加代 - 岩田華怜:穀田屋十三郎の娘。
穀田屋音右衛門 - 重岡大毅:穀田屋十三郎の息子。私財を売り払ってまで吉岡宿を救おうとする父に反発する。
茶師・菅原屋
菅原屋篤平治 - 瑛太:茶師。自称吉岡宿一の知恵者。
なつ - 山本舞香:菅原屋篤平治の妻。京の都の生まれ。
造り酒屋・両替屋 浅野屋
浅野屋甚内 - 妻夫木聡:吉岡宿一の大店である浅野屋の当主。穀田屋十三郎の弟。先代同様の守銭奴と思われていたが、十三郎の計画に協力する。
きよ - 草笛光子:穀田屋十三郎と浅野屋甚内の母。
先代・浅野屋甚内 - 山崎努:浅野屋の先代主人。故人。穀田屋十三郎と浅野屋甚内の父。吉岡宿の住人からは守銭奴であると思われている。
その他吉岡宿関連の人物
とき - 竹内結子:煮売り屋「しま屋」の女将。
遠藤幾右衛門 - 寺脇康文:吉岡宿の肝煎
千坂仲内 - 千葉雄大:吉岡宿他40か村をまとめる大肝煎。
穀田屋十兵衛 - きたろう:味噌屋。穀田屋 十三郎の叔父。
早坂屋新四郎 - 橋本一郎[7]:雑穀屋。
穀田屋善八 - 中本賢:小物問屋。
遠藤寿内 - 西村雅彦:両替屋。
栄洲瑞芝 - 上田耕一:龍泉院の住職。事の顛末を後世に伝えるため、「国恩記」を記す。
利兵衛 - 沖田裕樹:伝馬人足
卯兵衛 - 平野貴大:伝馬人足
伝五郎 - 小松利昌:伝馬人足
幸右衛門 - 宮本大誠:伝馬人足
平八 - 尾上寛之:伝馬人足
仙台藩
伊達重村 - 羽生結弦:仙台藩第7代藩主。
萱場杢 - 松田龍平:仙台藩の出入司(財政担当者)
橋本権右衛門 - 堀部圭亮:代官
八島伝之助 - 斎藤歩:代官
今泉七三郎 - 磯田道史:郡奉行}
煮売り屋 しま屋の女将おとき 彼女もかけを集めて十三郎に協力 男やもめの十三郎は彼女が気になる存在です
そして
大肝煎の千坂がいよいよ藩に彼等の願いを申し入れる時
一度では通りません
最初から好意的で 浅野屋の先代の想いを知ってー尽力してくれる代官の橋本
堀部圭亮さんが演じておられるのですが
ちょっと意地悪い役を演じることもある御方なのでー 邪魔する側!?と思ったらー
とっても良い人でした
松田龍平さん演じる仙台藩の財政担当の萱場に必死に食らいつき とうとう吉岡宿の人々の願いを通してくれるのです
松田龍平さんは現代劇ではそれほど亡きお父様の優作さんと似ていると思ったことは無かったのですが
時代劇で最初 登場の場面で驚くほど「似ている!」と感じました
西村雅彦さんは持ち味いかした ちょっと狡い情けない役柄を好演
西村さん演じる両替屋の遠藤の気持ちをうまく操る住職さんもとぼけた味わいが素敵です
そしてお殿様がフイギュアスケートの羽生結弦さん
鬘 似合ってました
アイドルが時代劇に出演したような雰囲気でね
良いお役でした