うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

緑の広場を俯瞰してみた--天王洲アイル②

2009年01月24日 07時34分39秒 | 天王州アイル Project

 ≪緑の広場≫をスカイウォーク(天王洲アイルの空中回廊)から見る。

 入り口部分はこんもりした森で、中央部から後部にかけては自由な縦横断を予想して導線を設定しており、その幾何学的模様内に植物をはめ込む。この方形のグリッドデザインは角度を真北の方角に振っている。
 実は、ここが天王洲アイルで特に凝った仕上げで際立つ場所。
 珍しいアキニレの遅い黄葉は、この広場の主木である。配植的には地味な樹木だが、ここではアキニレの仕立物を探し出して植栽した。アキニレを選んだその主な要因として、耐潮性、市場供給度、落葉による掃除を考慮に入れて採用している。
 なお、すべての植物の支持は地中支柱である。紹介が遅れたが、大々的に樹冠散水装置を各樹木ごとに設置した。

 天王洲ファーストタワー(TFT・かつての東京MIビル)

 遠景はSFSのシティグループセンタービル


 ≪緑の広場≫のちょうど真ん中が、四角くGL-200×2で40cmほど下がっていてウッドデッキのサンクンガーデンになっている。その四隅に樹高8.0mのタブノキをシンボリックに植栽。この下は地下4階まで駐車場になるのだが、ここの緑地は全て、いわゆる、屋上緑化である。ちなみに植栽については色々構造的な制限があり、客土厚はt=1,100mmと極めて薄い。
 夏祭り、クリスマスのときはイベント会場になり盛り上がったもの。
 実はあまり一般に知られていないが、天王洲アイルはテレビドラマ、CM撮影の商業写真にと、制作・舞台設営など、その世界では人気のロケ現場として有名である。
 そこでもしかしたら、名の売れた俳優、女優に会えるかもしれない。平日の夕方、夜間、それに毎週、土日祝日の日には必ずどこかで撮影をしている。そのなかでも、 ≪緑の広場≫が一番多い。手頃な場所ということになるだろう。ロケーションとしては、次に、このTFTビル内外、すぐ横の天王洲運河の順番である。

         
○植栽計画<緑の広場( ・旧中央広場)のみ>○
 《コンセプト》
 緑の広場の地下部分に地域冷暖房設備を内蔵するステーションになっており, 植栽地である地上部は客土厚 t=1,100 の人工地盤であり緑地を形成している。その樹木の全てを地中支柱で固定, それぞれに潮洗い用の樹冠散水設備を設置する。中央部にはスリムな樹形に仕立てた落葉樹の秋楡を碁の目状に植えプラザに彩りを添
えている。広場に林立する木製の工作物パーゴラ. 出入り口のアーチには花. 葉色
の変化する季節感のある様々なつる物でおおう。  

・・施工後のひとこと・・
 * 人工地盤による緑地で施工, 高木樹木はすべて地中支柱で固定しているが,風による傾き, 倒伏が見られず安心した。
 * ここのアキニレはスマートに仕立てた樹形を探して植えた。植付け時は樹冠散水設備をフル稼働して活着させたものである。
 《工事概要》
植栽工程: 平成 年 月~平成 5年 2月           
受注工事金額: ¥2,500万
協力業者: 芝茂造園建設㈱ ㈱富沢造園 関東イリゲーションン㈱ 
材料業者: ㈱富沢造園     
敷地面積 : 約2,835.0㎡
施工範囲: 植栽工 客土工 樹冠散水設備
緑地面積: 植栽基盤→人工地盤(緑地面積); 601.3㎡

・維持管理期間 当社(第一造園土木㈱):平成 6年 1月~平成16年 3月

 現在の状況はどうなっているか、下のサイトをクリックしてみてください。
     天王洲アイル

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コメント (4)
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