うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

ギボウシの出荷までの手順・・・

2010年07月10日 07時57分05秒 | ギボウシなど出荷時の根株調整・梱包・発送について
なんとか時々
 ここでは、わたし共のギボウシの出荷までの作業を写真で紹介する。

     
 今回は原種系ギボウシがメインである。手前は コバギボウシ<覆輪白洋>、後列左から 曙徳玉 寒河江 玉の簪 セトウチギボウシの各1株の順。わたし共の場合はすべてこういう鉢で栽培する。育成に際しては購入するのはプラ鉢や無菌とおもわれる赤土のみで、他のもの培養土や腐葉土は使わず、自家製の堆肥のみである。花卉のような促成栽培的な化成肥料などの人工肥料を使わず、自然肥料で育てているために苗がひよわにならず健全になるものと自負している。開花前後に骨粉や油粕の入っている天然材料の玉肥 1、2ヶを鉢内に置く。消毒殺虫剤は現在のところ、時々 グリーンベイト、ナメトックス、(アリアトール)を施用する。
 自前で栽培しているのであまり殖やすと、正直な話、置き場スペースに困るのだが、現在、400弱の株を所有。品種数は100種です。

 今回対象の元の株は大体、1年から 3年目くらいか。
 あらかじめ、移植鏝、土入れ、割り箸、鋏、箕、市販の培養土、発泡スチロールのかけら、9.0 、10.5 、12.0cmの黒ビニールポット、水道ホース、掃除道具を準備し、手には丈夫なビニールコーティング手袋をはめる。座って手の届く範囲に配置するのが大事だ。
     
 これは分離し終わった株苗です。まず、根元の部分に軽く鋏を入れてのちに株全体を見まわしながら力を入れて丁寧にゆっくり分ける。本来切り口は雑菌が入らぬように消毒すべきであるが、ギボウシという植物は非常に頑健な性質のせいかそのままでもかまわない。数か月以内で自然に治癒するようだ。ただし、細根はむやみに切らないこと。
 ところで、写真で見て分かるように、根の分布する形や量が地上部の草丈の大小とは全然対照的でないことが分かるでしょう(この視点は、これからのギボウシの研究課題だろうと思う)。     
     
 これで、ポットへの植え付け終了。鉢底に発泡スチロールのかけらを置き、培養土を少量入れギボウシを鉢の真ん中にに立て、また培養土を充填させて、割り箸とか指で根の周りを隙間なく突きつめて固定させる。ここが一番重要な作業のコツだ。
     
 次の作業は鉢内にゆっくりと散水する。鉢底から水があふれたら完了。これを 2度 3度繰り返す。ちなみにこの作業は、通常の水やりの意味合いではなく土が根の間に行き渡ることが目的である。
     
 水が引き土がしっかりおさまったら、ここでは商品であるギボウシの調整作業の段階。ギボウシの傾きを直したり、折損している個所などを、根の量など全体のバランス(専門的には水収支バランスと言う)を考えて余分な葉、悪い葉や草茎を切除する。そして、発送に耐えられる荷姿にする。
 今回は 寒河江が開花後の若い莢(種子)付きで提供、また特にお客様へのサービス品として パトリオット(つぼみ付き)を加えている。
     
  実は植物を傷まないように荷造りするのもなかなか大変で、ダンボール箱(38.0 ×21.5× 21.0→ 80.5cm)の下部に鉢部分をきっちり納めないと動いてしまう。発送時の《天地無用》や《水気厳禁》は当り前だが、この写真では次の段階にスーパーのビニール袋やレジ袋を用いたり、新聞紙を利用した紙つぶてを草茎の合い間に詰め込んでいく。次に箱をガムテープで封印する。
 しかし、今回だけは詰め込み過ぎのきらいがあるので、お客様(東京都・H様)には取り出しの際は速やかにダンボール箱を外からカッターなどで破ってもらうようにお願いしたい。

 通常は、ギボウシ苗の調整作業の段階で、季節や気象に応じて直後の生長の変化や経過を見るために数日から最長1週間の養生期間をおいてから、お客様へ発送させていただいております。
 なお、荷造りに際し、わたし共では表面的な体裁や装飾より植物本体重視でリサイクル品を再利用している。

●ギボウシの販売は当ブログのみでおこなっております。価格面や数量については、お問い合わせしていただく場合、事前に左欄のカテゴリー [草花ナーセリーWeb直販コーナー] をクリックし日々の書込み履歴をご確認願います。必ず、最新の情報をお確かめください。

 購入の受付けやコメント、お問い合わせに際しての連絡は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォームにてのメール等でお願いいたします。
      
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