明日、千葉に戻ります。約1ヵ月半ぶり・・・かな?
しっかりしているけど、最近急激に記憶力が低下してきた義父は、何度も何度も私に尋ねます。
「いつ、千葉に戻るん?」
その度に
「23日。」
と答えると、
「ゆっくりしておいで。」
と、優しく言ってくれます。そして、最近はその言葉に続いて
「行ったっきりには、ならんよね?」
と、ちょっと不安そうに聞きます。
その言葉を聞くと、ぐっと心臓をつかまれた様な感じがします。
ここのところ、トミに涙もろくなった私は、その言葉だけで涙がこぼれそうになります。
年老いていく切なさ、不安、もどかしさ。
そういったモノが全て含まれた口調なのです。
多分、一緒に生活してなければ、ただただ鬱陶しい言葉としか聞けなかったんじゃないかな、私の性格からすると。
私も少し成長しました。
今日、夕ご飯を終え、後片付けと冷蔵庫や炊飯器に入っているご飯のチェックを終え、アパートに戻ろうとすると、
「今日くらいは、玄関から出なさい。」
と、義父が言います。
いつもは、玄関の戸締りを済ませて裏口から出るのが習慣となってました。
「じゃぁね。気をつけて。」
「うん。また戻ってくるからね。忘れてないでよ。」
そう言って、手を振って歩き出し、しばらくして振り返ると、義父母は、まだ玄関の門の外に立って見送ってくれてます。
慌てて手を振ると、二人して大きく手を振ってくれました。
曲がり角で振り返ると、まだ立ってます。手を振ってます。
大きく手を振って、私はさっと曲がってしまいました。
涙がぽろぽろこぼれてきてしまいました。ご近所さんの手前、もう暑くも無いのに帽子をぐっと目深に被って早足で歩きました。
何故泣けてくるのか、ちゃんとした理由は自分でもわかりません。
どう説明すれば良いのかわかりません。
切ないけれど、幸せで、幸せなんだけれど悲しくて・・・。
そんな感じです。