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「結局お前は殺人者になった。」
コクドゥの言葉に、キム理事長は我に返り愕然としました。
コクドゥはそのまま倒れてしまいました。
そして、あの世の死者の道を歩き始めていました。
そこに、ケジョルが飛び込んで来ました。
「目を開けてコクドゥさんオ・ヒョン様、目を開けて」
オ・ヒョン様と自分を呼ぶケジョル・・・ソリの声が、あの世のコクドゥに聞こえました。
落ちていた簪を手に取ると、ケジョルはキム理事長に向き直りました。
「結局、お前が殺した。お前を殺して、私も死ぬ。」
お前は誰だとキム理事長が震えながら聞くと、
「ソリ。」
と、ケジョルは答えました。
そして、キム理事長に向かって簪を突き刺そうとした瞬間、コクドゥの声が聞こえました。
「ソリ」
ケジョルの動きが止まりました。
部屋から逃げ出そうとしたキム理事長。
ドアを開けると、そこに立っていたのは、チョル。銃を構えていました。
キム理事長は、殺人未遂で逮捕されました。
コクドゥは命を取り留めました。・・・んどーいうこと
ただ、意識が戻りません。
コクドゥの魂は、あの世にいるままでした。
ケジョルはチョルから計画を聞きました。
コクドゥはあの世に戻らなくてはいけなかったので、自分を殺させてキム理事長を逮捕する・・・と言う計画を。
恋しがるのは不幸だから、ケジョルに自分を憎ませたいとコクドゥはチョルに言っていたようです。
ケジョル、激怒しました。
「こんにちは、ソリ。」
ある日突然、コクドゥの意識が戻りました。
何一つ以前と変わったところは無いと思われました。
しかし、カクシンは気づきました。
ケジョルの命令が通用しなくなっていたのです。つまり、命令に従わないでいられると言う事です。
そして、隠してはいますが、どこか体調が悪いことは確かです。
ケジョルはコクドゥがあの世に戻らなくてはいけないことを理解していました。
だから、今の世で会えなくなったとしても、いつかまた会える時が来ると信じていました。
その時、コクドゥを人間に変えてあげたいと。
「戻らない。」
と、コクドゥは言いました。創造神の判断だ・・・と。
あの世ではこの世の音は聞こえない。しかし、千年で初めてケジョルが自分を呼ぶ声が聞こえたんだと言いました。
「創造神が俺の願いを叶えてくれたんだ。」
願いって?と、ケジョル。
「誰かに気づいてもらって、名前を呼ばれること。」
願いを叶えてもらったから、次は俺が創造神の願いを聞くと、コクドゥは言いました。そのためにこの世に残ったが、ケジョルには関係無いから、心配するなと。
コクドゥは、また人の恨みや憎しみの声が聞こえるようになっていました。
コクドゥは必死に自分を抑えていました。以前のように、人を殺しにいこうとする自分を必死に押さえていたのです。
コクドゥは、ケジョルに言いました。
「いつか俺が望む時、愛してると言ってくれ。心の準備が必要だから。」
神との約束は生きていました。
コクドゥは、愛する人に愛していると言われたら、全ての呪いから解放されると言う事です。
解放されるということは、すなわち・・・消えるということ
理由を聞かれたコクドゥが言いました。
「終わりには始まりがある。冬が終わると春が来る。終わりに出来ず、ずっと冬だった。」
恋愛は終わりで結婚を始めるのと、ケジョル。
とうとう、ケジョルがコクドゥの苦しみを知ってしまいました。
人々の恨みつらみの幻聴に苛まれているのを、見てしまったのです。
錯乱したように、コクドゥはケジョルの首を掴んで絞め挙げてしまいました。
ケジョルは苦しみながら、手を伸ばし、コクドゥの耳を塞ぎました。
「オ・ヒョン様・・・。」
コクドゥが手を離しました。
ケジョルはコクドゥを抱きしめました。
このまま暮らすのと、ケジョルが不安げに聞きました。
「方法はある。愛してると言ってくれ。俺に平穏が訪れる。」
それが創造神の願いなの?あなたの平穏が?・・・とケジョル。
「なら、言わない。」
平穏と言うのが、コクドゥの死だと察しました。
私のせいで死んだあなたを、また私の手で殺せと・・・とケジョル。
「俺は千年前に死んだ。ただの怨念だ。愛し、愛されたかった怨念。お前はそんな俺を救うだけだ。殺すのではなく、永遠に生かす。」
私には出来ないと、ケジョルは泣きながら言いました。
カクシンがケジョルに言いました。
あなたにとっては恋人だけど、私にとっては家族なの・・・と。
「主であり父親や息子同然に生涯を共にして来た。コクドゥ様だけが頼りだった。お別れするのは、想像も出来ない。家族だから、コクドゥ様の苦痛を一緒に耐えようと思った。でも、これ以上は無理。誰も殺さないと誓っても、衝動を抑えきれず苦しむコクドゥ様を見ていられない。まだ正気のうちに人のように生きて人のように死にたいと。その願いを叶えてあげて。」
それでも、出来ない・・・とケジョルは泣きました。
ジュンシクは、まだ意識が戻っていません。
特に体に異常は認められないようですが・・・。
でもそれは仮病でした。本当はとっくに意識も戻っていたのです。
コクドゥはそれを察し、襲い掛かるふりをしました。
ジュンシクは、とっさにコクドゥの腕を掴みました。
やっぱりな・・・とコクドゥ。
命乞いするジュンシクに、コクドゥは言いました。
「自白しろ。キム・ピルスも道連れにしろ。そうすれば助かる。」
ケジョルは神に祈りました。
コクドゥと一緒に居させてくれと。
神に祈っても無駄だと、コクドゥが言いました。
「運命は無作為だ。神だって知らない。」
無責任すぎる・・・とケジョル。
「これ以上、手を血に染めたくない。誰にも涙を流させたくない。俺が選んだ人の道だ。」
済まない、お前には残酷だな・・・。
コクドゥは苦しそうに言いました。もう時間が無い、俺を人に変えてくれ・・・と。
しかし、ケジョルは出来ないと言いました。
コクドゥの耳に、また人々の恨みの声が押し寄せて来ました。
人を殺したいという衝動を、必死に堪えるコクドゥ。
「お前をいつも笑顔にしたかった。もしかしたら、これはお前が見る最後の微笑みかもしれない。お前に抱かれている間に俺を救ってほしい。」
が、次の瞬間、コクドゥの目が変わりました。
ケジョルを突き放し、人を殺しにいこうとしました。
すがるケジョルを突き飛ばしました。
「愛してる。」
ケジョルが泣きながら言いました。
コクドゥの歩みが止まりました。
愛してる・・・愛してる・・・愛してる・・・。
コクドゥの表情が穏やかになりました。
「ずっと後悔してたんだ。結局泣かせるのに、なぜ始めたのか。望みを託したのかも。“悲しい結末だとしても人間はハッピーに始める”そう言ったお前の勇気を信じた。始めて良かった。おかげで幸せだったから。」
生きろ。俺が居なくても幸せになれ・・・。時間がかかっても必ず幸せになれ。
愛してる・・・。
良い言葉だな“愛してる”と言うのは。
コクドゥは一人、教会から出て行き、消えました。
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