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ジャンヒョンは、世子の死を知り、すぐさまピョ内官に会いに行きました。
が、ピョ内官は既に毒をあおった後でした。
ピョ内官は、清にいる頃、仁祖たちに世子の活躍を知ってもらいたいがために、行動を逐一報告していました。
如何に世子が人質としての務めを果たしているか、捕虜たちを心から大切に思っているかを分かってもらいたかったのです。
それを、仁祖の側近が、解釈を捻じ曲げて、世子が謀叛を企んでいると仁祖に報告したわけです。
だから、元々嫉妬深く劣等感に苛まれ続けて来た仁祖は、命の危険を感じ、息子であろうと世子を廃するしかないと思ったわけです。
ピョ内官は、今になってそれを知らされ、罪悪感に押しつぶされてしまいました。
もう、死ぬ道しか彼には考えられなかったようです。
毒の量が少なくて、世子嬪は2日間も苦しんだ挙句に亡くなったようです。
ピョ内官も、同じ苦しみを味わう覚悟で、毒を飲んだのです。
ジャンヒョンに、自分の罪を告白し、騙されたと悔しい気持ちも吐露し、息絶えました。
最期に、ピョ内官は言いました。
世子の恨みを晴らしてくれと。そして、世子がジャンヒョンに文を残したことも。
世子が文を残したらしいと言う噂が仁祖の耳に入りました。
仁祖は、もしかしたら、清を呼び込もうとしていたのでは?と、またまたあらぬ妄想を抱きまして。
すぐさま、その文を見つけるよう命令したのです。
女官たち、通訳官が尋問されました。
その過程で、ク・ヤンチョンだと思っていた人物が、通訳官のイ・ジャンヒョンだと分かりました。
ばれてしまいましたよ・・・。
ギルチェの元にカクファが現れました。
ジャンヒョンを連れ戻しに来たと言いました。
カクファは、世子の支持者が粛正されたと聞き、ジャンヒョンの消息を知るために来たのです。
ギルチェは、カクファが心からジャンヒョンを救いたいと考えていると分かりました。
ジャンヒョンを救うには、カクファの助けが必要だと思いました。
ジャンヒョンを助けるために、力を貸してくださいと、カクファに頼みました。
カクファはすぐに動きました。
仁祖に、近々清の勅使が来ると知らせました。そして、その時の通訳官に、ジャンヒョンを指名したのです。
ジャンヒョン殺害の命令を出していた仁祖は、慌てて取り消しました。
この話はすぐに周囲に伝わりました。
皆、ジャンヒョンは清と通じていると噂しました。
ジャンヒョンが清を引き入れたんだと。清の威を借り朝鮮を搾取するつもりだと。
ヨンジュンは、最初その話を信じませんでした。
しかし、事実を見ると、やはり疑わしいことは確かです。
ヨンジュンは、自分の目と耳で確かめることをせずに、その話を信じてしまいました。
そういうところ、あるよね、ヨンジュンは。
ウネは、ヨンジュンからその話を聞きました。
ジャンヒョンにも事情があるのでは?と、ウネは言いました。
ヨンジュンはウネのとりなしの言葉に異を唱えました。
「朝鮮の女性は、清の者とすれ違っただけで自殺した。そうやって朝鮮を守って来たんだ。」
そして、一滴の黒い水が清らかな水を汚す・・・とも。
ウネは言いました。手を掴まれただけかもしれません・・・と。
すると、手を掴まれたのも、辱めを受けたのと同じだとヨンジュンは言い切りました。
では、ギルチェの事も許せないのかと、ウネは問いました。
ギルチェが戻って来た事は嬉しいけれど、ク武官がギルチェを許せず離縁してしまった気持ちも分かると、ヨンジュンは言いました。
ここに至って、ウネ・・・ずっと黙っていた事を、話してしまいました。
どうにも我慢できなかったのでしょう。生きるために口をつぐんで来た自分も、汚れた身だと言われたわけですから。
生きたいと思うのは、間違っていたのかと、ヨンジュンに抗議したかったでしょうね。
ヨンジュン・・・呆然としました。
仁祖はジャンヒョンを呼び出し、問いました。お前は何者だと。
「通訳官です。ただの通訳官ではなく、今は亡き世子様が慈しんだ通訳官でございます。」
ジャンヒョンは、真っ直ぐに仁祖を見つめながら答えました。
そこに、ヨンゴルテが。
ヨンゴルテは、仁祖に世子と世子嬪が謀叛を起こした証拠があるのかと、問いました。世子の遺児たちの行く末を心配していると。
仁祖は清の関わる事ではないと言いましたが、次第に言葉に詰まってしまいました。
このやり取りを、部屋の外で聞いていたヨンジュンは、ジャンヒョンが清の味方になったと確信してしまいました。
ウネの話を聞いた直後だけに、さらに清への憎しみが湧いていたことも理由でしょうね。
その怒りを、ヨンジュンはジャンヒョンに直接ぶつけました。
ジャンヒョンは誤解だとは言いませんでした。
今の状況、そしてヨンジュンの性格をよく知っているジャンヒョンは、言っても無駄だと分かったのでしょう。ヨンジュンはただひたすらに、愚直なまでに朝鮮の事を考えていると、知っていますから。
ヨンジュンは、ジャンヒョンを朝鮮から追い出すと言いました。
ジャンヒョンは、ギルチェから世子の文を受け取りました。
世子は、ジャンヒョンに捕虜たちを朝鮮に連れ帰ってほしいと頼んでいました。
自分の身に何が起ころうと、捕虜たちとの約束を守って、自分が人としていられるよう協力してほしいと。
ジャンヒョンは、腹をくくりました。
自分の財産の全てをカクファたちに渡し、ヤンチョンたち捕虜を川を渡る等という方法ではなく、堂々と朝鮮に帰してほしいと頼んだのです。
清側が作成した、捕虜の買戻しの証明書もつけてほしいと言いました。
それによって、身分が保証されるのでしょう。
それには、世子嬪の残した財宝も含まれていました。おそらく、ギルチェに届けられたモノでしょうね。
カクファはそれを了承しました。
そして、ヤンチョンを先頭に、陸路を堂々とした隊列を組み、捕虜たちは朝鮮の地を踏んだのです。
カクファは、ジャンヒョンに、約束通り、自分と一緒に清に行こうと言いました。
カクファは予想していました。
このまま朝鮮に戻れば、ジャンヒョンは必ず殺されてしまうだろうと。
しかし、ジャンヒョンは断りました。
「私は約束を守らない卑怯な男です。しかし、生きて故郷に戻りたいのです。あの女人が私の故郷なのです。」
そう言って、ジャンヒョンはカクファに頭を下げました。
ギルチェは、カクファにジャンヒョンを清に連れて行ってほしいと頼んだのでしょうね。
それが、唯一、生きる方法ですから。
そうはいっても、やはり別れることは、悲しくて辛くてたまりません。
朝鮮に戻ると、ジャンヒョンはまず捕虜たちに言いました。
恩のある世子のため、復讐をと思う気持ちは捨てろと。それが、彼らの生きる道ですからね。
そして、なかなか引受先が見つからない彼らのために、リャンウムたちと手を尽くして引受先を探し始めたのです。
一足先に戻って来たクジャムからその話を聞いたギルチェ。
毎日、いつ帰ってくるか、待ち続けました。
ヨンジュンとウネの関係は最悪な状況になっていました。
ウネは、それまで通り、ヨンジュンに仕えていました。
しかし、ヨンジュンはウネのことを受け入れられなくなっていたのです。
やっとジャンヒョンが帰って来ました。
チョンチョニとクジャムとの婚礼が行われました。
それを見つめるジャンヒョンとギルチェは、本当に幸せでした。
ギルチェは、ジャンヒョンにプロポーズしました。
月並みな男性からの・・・ではなく、女性のギルチェから。