1979初刷りの文春文庫を105円で買った.
現在は集英社文庫の目録に載っている.残念ながらそちらのカバーは滝田ゆうではないようだ.
表題作は1975年の直木賞受賞作.当時ぼくは半村さんはSF作家と思っていたので,SFで受賞できなかったのが残念という認識だった.というより,当時は直木賞の対象となるような小説には興味がなかった.今回初めて読んだ.
新宿のバーを舞台に,バーテンを主人公にした人情噺集.小説を書くバーテンとして著者らしい人物も最後に登場する.解説(長部日出雄)が言うように,まくらがあって,おちがある構成を意識しているようだが,ときにこの「まくら」のために全体の印象が散漫になる.ベストはやはり「雨やどり」.
学生時代に新宿をうろついたことを思い出した.こちらはあれからずっと田舎暮らしで,バーには縁がない.
この「雨やどり」の世界は現在も存在しているんだろうか.
現在は集英社文庫の目録に載っている.残念ながらそちらのカバーは滝田ゆうではないようだ.
表題作は1975年の直木賞受賞作.当時ぼくは半村さんはSF作家と思っていたので,SFで受賞できなかったのが残念という認識だった.というより,当時は直木賞の対象となるような小説には興味がなかった.今回初めて読んだ.
新宿のバーを舞台に,バーテンを主人公にした人情噺集.小説を書くバーテンとして著者らしい人物も最後に登場する.解説(長部日出雄)が言うように,まくらがあって,おちがある構成を意識しているようだが,ときにこの「まくら」のために全体の印象が散漫になる.ベストはやはり「雨やどり」.
学生時代に新宿をうろついたことを思い出した.こちらはあれからずっと田舎暮らしで,バーには縁がない.
この「雨やどり」の世界は現在も存在しているんだろうか.