Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

妻が椎茸だったころ

2017-10-27 08:56:39 | 読書
中島京子 講談社文庫(2016/12).巻末に解説なし.
2013/11 単行本刊行.

Amazon の内容紹介*****
妻との死別の後、泰平は自炊を始めた。残された妻のレシピメモを見ながら格闘する日々、やがて泰平は料理教室に通いはじめるが……。亡くなった妻を思う男の気持ちを少しユーモラスに、切なく綴る表題作「妻が椎茸だったころ」のほか、温泉宿とその土地に纏わる物語、偶然出会った石の収集家との会話の中から浮かび上がるもうひとつの物語「蔵篠猿宿パラサイト」、亡くなった叔母の家に突如現れ家族のように振る舞う男が語った叔母との関係をコミカルに描いた「ハクビシンを飼う」など、日常の片隅に立ち上がる「ちょっと不思議な」五編を物語。*****

上記にタイトルが出ていないのが2編.「リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出合い」はミステリとして楽しめる.「ラフレシアナ」は,ぼくには病的に思えるヒロインに感情移入できなかった.
ベストは表題作.ただし上記内容紹介に「料理教室に通いはじめるが」は誤りで,泰平が教室に行ったのは一回だけ.
松鶴家千とせの「俺が夕焼けだった頃,弟は小やけだった...」を思い出すタイトルだ.妻が猫になるという小説も何処かで読んだなあ.

泉鏡花賞受賞作だそうで,全体的にぼくの嗜好にあっていた.

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
コメント
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