Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

All The Things You Are (まだ,わたしのジャズ入門)

2018-11-26 07:44:27 | ジャズ
「東広島市教育委員会生涯学習部生涯学習課・生涯学習システム運営協議会主催,生涯学習まちづくり出前講座」の「ジャズ入門」で,All the Things You are の転調を話題にした.この曲を ABCD とすれば,A,B,C は8小節ずつ,D は12小節である.カットは iReal 画面で,D の部分が4小節で先が切れており,赤線の囲みは説明のためである.

この曲は派手に転調する.転調の直前のコードは,その時の調性でドミソで終止感を出している.その前のコードはソシレ,その前はレファラである.ハ長調なら D→G→C とコードのルートが動く.キーが違っても II→V→I とコード進行し,それは5度円上の進行である...ということを,ここの上下二つの図とともに話した.



実は解らないのはコード進行ではなく転調である.楽典にある転調は5度上・5度下・同名調・平行調だが,そのどれでもない.A♭→C, E♭→G は長3度進行,C→E♭は短3度進行である.これらは,マルチ・トニックという手法によると解釈することができる.

 矢作秀明「ジャズ・スタンダード・アナライズ 名曲誕生の謎を紐解く」シンコーミュージック(2012).

によれば,これを徹底させたのがコルトレーンの Giant Steps である.

講義では触れなかったが,https://blog.goo.ne.jp/ablerail1007/e/a74735aeffb2f60dcd5cb8ef3db10600に書いたように,up up and away の転調はもっと面白い.転調はマクロなコード変化,コード進行はミクロな転調である.転調に理屈をつけることも可能だろうが,転調の際のコード進行さえうまくやれば,かなり大胆な転調でもうまくごまかせるのではないだろうか.
このことについてはまた改めて...



ブログではhttps://blog.goo.ne.jp/ablerail1007/e/e8c57448cfeea154819c568ed7a3caadなどで何度もAll the Things... を話題にしている.
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