天沢退二郎「欄外紀行」思潮社 (1991/6).
Amazon の商品の説明 *****
「BOOK」データベースより : 時にユーモラスな地上性をまといつつも、もはやどこまでもさ迷うことしか許されない書くことの痛ましくも不安な迷宮。詩と散文の可能性を自在に往還する書法でつづった現代詩手帖連載の長篇連作詩集。
「MARC」データベースより
「さらさらさらさらと さっきから魔物のけはいがする 戸外の青草の上に さっきから放り出されてた人形のあたし とうとう 右手のおやゆびをカギ形にして…」 夢と覚醒の縁を歩行する、不思議な幻想紀行。
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詩なんてもっとも縁遠い領域だったが,雑誌「話の特集」で童話を読んでから,著者を意識するようになった.童話からストーリーの一貫性を除くと,彼の散文詩になると思う.この本でも 3/4 は散文詩である.
「現代詩手帖」連載の単行本化とのことだが,この雑誌に触れたことはない,と思う.
ぱらっと開いたページを読むことをひと月くらい繰り返し,結局全部読んでしまった.目黒川とか本郷とか懐かしい地名が出てきて,宮沢賢治も名前を出す.
厚くて高級 ? な紙が使われていて,表紙を除いた本文の厚さは 15mm で 150 ページ.本文の下 1/3 は空白.活字は小さい.活版印刷かどうか.素人にはわからない.
横尾忠則 装丁.
当時の定価 3200 円.古書市で 500 円だった.
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