【衆院選2021】:自民分裂バトル!東京15区で7人乱戦 IR汚職で控訴中の前職・秋元司氏が不出馬
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【衆院選2021】:自民分裂バトル!東京15区で7人乱戦 IR汚職で控訴中の前職・秋元司氏が不出馬
IR(統合型リゾート)汚職事件で前職、秋元司氏(50)が有罪判決を受けたことや野党共闘の調整遅れなどから、乱戦模様なのが東京15区(江東区)だ。自民党は地元で活動を続けてきた無所属の前職、柿沢未途氏(50)と愛知県を拠点にしていた無所属の元職、今村洋史氏(59)の2人を推薦。野党は東京4区(大田区の大半)で活動していた立憲民主党の元職、井戸正枝氏(55)を統一候補とした。この3人を軸に、計7人が戦う。
23日夜、江東区内の中学校で開かれた個人演説会。柿沢氏は約120人を前に、力説した。
「1週間前によその選挙区から移ってきた人。本当に地元の声を国会に届ける代議士を務めることができるのか」
中盤情勢で横一線と報じられる井戸氏のことを鋭く批判。「柿沢未途は地元『生え抜き』の政治家」と〝地元密着〟をアピールした。
柿沢氏は、元外相の弘治氏から親子2代で15区が地盤。みんなの党、維新、希望の党で4回当選後、無所属で立民の会派に入った。今月4日に会派を離脱し、首相指名選挙で「岸田文雄」に投票。「自民執行部から(公認候補として)擁立の話もあった」と明かす。
だが、自民と対立してきた経緯から東京都連が反発。事件の影響が避けられない秋元氏にかわる候補者として、今月に都連が今村氏を引き込み、党本部に公認申請した。
2人は無所属のまま推薦の扱いとなり、当選者が公認される流れ。秋元氏は18日に不出馬を表明し、今村氏支援を打ち出した。急転直下の国替えについて、今村氏は「自分の戦いをしっかりするだけ」と力を込めた。
同じ推薦とはいえ、柿沢氏は不利な立場だ。
今村氏にはこれまで丸川珠代前五輪相(50)、萩生田光一経産相(58)らが応援に入った。24日は朝日健太郎参院議員(46)が、新型コロナ感染第6波の可能性を念頭に「医師の今村さんに(国会で)活躍してもらいたい」などとマイクで強調した。
柿沢氏は支持者らにも「新聞紙上に自民党の広告が入っていたが、私の名前と写真だけがない」と苦境を訴える。無所属だと政見放送に出演できないため、「勝手に政見放送!」と題して政見放送風の動画をSNSで公開するなど懸命だ。
一方の井戸氏も野党のごたごたを引きずる「落下傘候補」。東京4区で出馬を予定していたが、共産党が候補者を擁立。井戸氏は「統一候補の確約がないまま国替えした」と明かし「候補者一本化の中で個人の犠牲もあった」。これまでの活動がふいになったことの無念さも示唆した。
残り6日間の選挙活動で、有権者はどう判断を下すのか。(梶川浩伸)
元稿:SANSUPO.COM 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・選挙・衆院選2021】 2021年10月25日 05:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。