路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説②・12.14】:藤井竜王4連覇 好敵手との戦いさらに熱く

2024-12-14 05:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【社説②・12.14】:藤井竜王4連覇 好敵手との戦いさらに熱く

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②・12.14】:藤井竜王4連覇 好敵手との戦いさらに熱く

 最強の棋士が実力を発揮し、難敵を退けた。将棋界では、22歳の王者を打ち破ろうと、ライバルたちがしのぎを削っている。熱い戦いは、これからも続きそうだ。 

 将棋界の最高棋戦、竜王戦七番勝負で、藤井聡太竜王が挑戦者の佐々木勇気八段を4勝2敗で破り、4連覇を達成した。藤井竜王は対局後、シリーズを振り返り、「対応力を磨かなければいけないと思った」と謙虚に語った。

 多くの棋士が、徹底的に藤井竜王をマークし、研究を重ねている。それでも相手の指し手を読み切り、勝利を重ねている。考え抜いて、最善の一手を選ぶ力は群を抜いている。「藤井時代」は当面、揺るがないように見える。

 挑戦者の佐々木八段は、2017年に藤井竜王の連勝記録を止め、今年のNHK杯決勝でも勝っている。タイトル初挑戦となった今回は、積極的な攻めを展開し、2勝をもぎ取った。

 特に第4局は藤井竜王に「一方的な内容になってしまった」と言わせるほどの快勝だった。

 無敵に思える藤井竜王も今年6月には叡王を失い、将棋界の八大タイトルを独占する八冠から七冠に後退した。20年に17歳11か月で棋聖を獲得して以来、タイトルを失うのは初めてだった。

 しかし、ここからが藤井竜王の真骨頂だ。八冠陥落について「時間の問題だと思っていた」と冷静に受け止め、翌月には棋聖戦を制した。その後も王位戦、王座戦と順調に防衛を重ねた。

 「八冠を目標にしていたわけではない」「長く活躍できることを目指したい」とも話していた。

 藤井包囲網が敷かれる中でも七冠を維持できているのは、目先の勝利だけでなく、将棋を極めたいという思いが強いからだろう。

 将棋界は、好敵手が現れてこそ盛り上がる。今回善戦した佐々木八段のほか、6月の同学年対決を制し、八冠の一角を崩した伊藤匠叡王ら、「打倒・藤井」を目指す棋士らの力は増している。

 今後、新たな挑戦者も次々と現れることだろう。

 年明けには、永瀬拓矢九段との王将戦が待っている。棋王戦は増田康宏八段と斎藤明日斗五段が藤井竜王への挑戦権を争う。どちらが勝ってもタイトル初挑戦だ。

 藤井竜王がこのまま七冠を維持し、伊藤叡王への挑戦権を獲得して八冠を取り戻すのか。それとも、他の棋士らがそれを阻止するのか。来年も、知力を尽くした盤上の攻防が楽しみだ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月14日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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