【日報抄・12.24】:周囲に悟られることなく潜伏するというとスパイや「草の者」を思わせるし、
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【日報抄・12.24】:周囲に悟られることなく潜伏するというとスパイや「草の者」を思わせるし、
周囲に悟られることなく潜伏するというとスパイや「草の者」を思わせるし、ある時突如として害をなすというと地雷や不発弾を連想させる。皮膚に痛みを伴う発疹ができる帯状疱疹(ほうしん)である
▼水痘(水ぼうそう)に感染すると、症状が治まった後もウイルスは神経の内部に潜伏する。忘れた頃に再び活動を始め、神経を傷つけて痛みを引き起こし皮膚に水ぶくれを作る
▼以前に本紙の取材に応じた女性は、横になると痛みが全身に走り、眠れなくなったと話した。「傷口に消毒液を押しつけられるようなピリピリとした痛み」があったといい、吐き気も続いた。症状が重くなると日常生活にも支障が出る
▼水痘ウイルスに感染したことがあれば、ストレスや疲労などで免疫力が低下すると誰でも発症する恐れがある。「四谷怪談」に登場するお岩さんの目の周りが腫れているのはこの病気のためという説がある。産後の肥立ちが悪く、夫の不義もあって大きなストレスを抱えたため、帯状疱疹が重症化したと考えられるそうだ
▼高齢になるほど帯状疱疹後神経痛という後遺症が出る恐れが高まる。厚生労働省は来年4月から、ワクチンの定期接種を65歳の人らに実施することを決めた。65歳を超えた人も節目の年で接種できるようにする
▼わが身を振り返れば、小学生の頃に水ぼうそうにかかった記憶がある。あの時のウイルスは今も、この体の中で眠っているのだろう。ワクチンも味方につけながら、ウイルスが目を覚まさないようにしたい。
元稿:新潟日報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【日報抄】 2024年12月24日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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