路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【大谷昭宏のフラッシュアップ・06.26】:沖縄慰霊の日に 日本社会の病がごろんと転がっているように見えてくる

2023-07-31 08:01:50 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・核兵器禁止条約

【大谷昭宏のフラッシュアップ・06.26】:沖縄慰霊の日に 日本社会の病がごろんと転がっているように見えてくる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大谷昭宏のフラッシュアップ・06.26】:沖縄慰霊の日に 日本社会の病がごろんと転がっているように見えてくる 

 取材で沖縄県宮古島を訪ねてきた。地方に足を延ばした時の私の楽しみは地元紙を読むこと。宮古には宮古新報と宮古毎日の2紙があり、さらに沖縄本島から沖縄タイムスと琉球新報が送られてくる、ちょっとぜいたくな地方紙事情だった。

 手にした日の沖縄タイムスのコラム、「大弦小弦」の筆者は編集委員の阿部岳さん。辺野古のある北部支社員だった7、8年前からのお付き合いだ。この日のテーマは先の国会で成立した「LGBT理解増進法」。

 <G7広島サミットで高まった外圧に苦慮し、嫌々制定した情けない事情が伝わる▼性的少数者が、差別の被害に遭っている。必要なのは差別を禁止する法律だったー>

 だが現実はどうか。これまで「国家の暴力」「フェンスとバリケード」(共著)などの著書がある阿部さん。ここにも国家のバリケードが見え隠れしているようだ。

 <日本維新の会、国民民主が「全ての国民が安心して生活できるよう留意する」趣旨の条文追加を提案…法の性格は一変した。▼…「安心して生活」に客観基準はない。多数者が「不安だ」と言うだけで、性的少数者を抑圧する仕組みができてしまった>。

 そして最後は<多数者の責任で差別をやめるのではなく、少数者に分をわきまえるよう強要する。日本社会の病が、この前代未聞の法律に凝縮されて、私たちの前にごろんと転がっている>と結ばれている。

 日本の米軍基地の7割を沖縄に押しつけ、辺野古の海に、きょうも土砂を投入し続ける。日本社会の病が、ごろんと転がっているように見えてくる。

沖縄は23日、78回目の慰霊の日を迎えた。

 

大谷昭宏のフラッシュアップ

 ◆大谷昭宏(おおたに・あきひろ)

 ジャーナリスト。TBS系「ひるおび!」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。

 ■大谷昭宏のフラッシュアップ

 元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。日刊スポーツ紙面には、00年10月6日から「NIKKAN熱血サイト」メンバーとして初登場。02年11月6日~03年9月24日まで「大谷昭宏ニッポン社会学」としてコラムを執筆。現在、連載中の本コラムは03年10月7日にスタート。悲惨な事件から、体制への憤りも率直につづり、読者の心をとらえ続けている。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・連載・「大谷昭宏のフラッシュアップ」】  2023年06月26日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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